「忙しくても稼げない」軽バン配達員の過酷な実態 アマゾンもヤマトもウーバーも掛け持ち?

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「月40万円ももらえるのであれば、まあまあいいじゃないか?」と思う人もいるかもしれないが、それはサラリーマンの発想である。

軽バン配達員の収入は、あくまで売り上げであって、軽バンの購入費用(減価償却)、メンテナンス費、燃料代、配達員当人の税金や健康保険・年金などの経費が差し引かれる。実際の手取りは月30万にはとても届かないはずだ。

もちろん、「自分のペースでコツコツ稼ぐ」、あるいは「ガッツリ働いて、ガッツリ稼ぐ」という軽バン配達員も存在する。だが総体的に見れば、軽バン配達員は、「安い賃金で長時間働かされる」存在へとなりつつある。

軽バン配達員が運んでいる荷物

そもそも軽バン配達員は、何を運んでいるのだろうか? 国土交通省が、軽バン配達員1万人に対し、2023年3月に実施した調査によると、主要取引先は以下のようになっている。

大手通販事業者:37%
運送マッチングサービス事業者:27%
大手運送事業者:30%
※複数回答可

「大手通販事業者」とはアマゾンや楽天などEC・通販事業者のこと。先に挙げたアマゾン・フレックスのようにEC・通販事業者と直接契約を結ぶケースもあれば、アマゾンのデリバリープロバイダなど、EC・通販事業者と運送契約を結んでいる元請運送会社の下請けとして働いているケースもある。

その意味では、ヤマト運輸や佐川急便など、大手運送事業者の下請けで働くケースに近しい働き方だ。ちなみに、ヤマト運輸・佐川急便の制服を着ていたとしても、それは制服を貸与された個人事業主の軽バン配達員の場合もある。

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