「モンスター中途社員」の採用を防ぐ具体的な方法 自己中心的かつ理不尽な社員を見抜くには
履歴詐称は、決して珍しいことではありません。採用担当者の皆さんは「履歴書や職務経歴書は本当なのか」という認識を持って慎重に確認しなくてはいけません。詐称が発覚した場合に解雇をするためには、契約書や就業規則に解雇条件をきちんと記載しておくことが必要です。こうした記載漏れもないよう十分注意してください。
雇用のミスマッチ、特に注意すべきは「モンスター社員」
採用リスクといえば、雇用のミスマッチも多く見られます。仕事ができない、社風に合わない、すぐ離職してしまうなど、ミスマッチの事例は多岐に及びますが、特に注意したいのは、採用した社員がモンスター化してしまうこと。私たちの会社にも「モンスター社員をどうしたらいいでしょうか」というご相談がしばしば来ます。
モンスター社員とは、モンスターペアレントなどと同じで、企業や職場をおびやかす、自己中心的かつ理不尽な社員を指す言葉です。
マネージャー経験があるといって応募してきた人を即戦力として採用したら、実際にはそのスキルがまったくないことが発覚。だからといって解雇はできないので、プレイヤーになるように伝えたら逆ギレ。マネージャーとしてはまったく成果をあげないので低評価をしたら「不当だ!訴える!」と騒ぎ出して訴訟問題に発展……。
このような経歴詐称やスキルがない人をはじめとして、遅刻の常習犯、仕事を全然しないサボり魔、協調性が皆無、すぐキレる、何を言っても反抗する、自分の意見が通らないとすぐスネる、「会社が悪い」「上司が悪い」「社会が悪い」と何でも他者のせいにする……など、モンスター社員の事例は枚挙にいとまがありません。
会社には就業規則があり、ルールに違反した社員は懲戒処分にすることが可能です。とはいえ、こうした「困った社員」を入社させるのは極力避けたいもの。周囲に迷惑をかけるモンスター社員を採用すると、他の社員が辞めてしまう人材流出リスクも高まります。どうしたら採用の失敗を、防ぐことができるのでしょうか?