企業がこぞって「スポーツ選手」の支援をする本音 広告過多時代に、新たなファンを生み出す

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では、広告以外の方法で露出を増やす方法はないのでしょうか。単なるファンではなく、熱狂的なファンを増やしたい。そう考える場合には、スポーツチームやスポーツ選手などのスポンサーになることを検討してみると良いかもしれません。

「押し売り感」がないほうが効果的な一面も

例えば、エナジードリンクのレッドブルは、テレビCMなどを出す一方で、スポーツイベントのスポンサーもしています。

スポーツ選手の所属企業となったり、実業団チームを持ったりする企業もあり、東京五輪でメダリストとなった柔道の阿部一二三選手などは駐車場運営のパーク24の所属、永瀬貴規選手などは旭化成の所属です。

スポンサーも広告手段の1つで、スポーツチームのファンとのタッチポイントを通じて企業や商品を周知できます。また、チームのユニフォーム、ウェブサイト、試合会場などにロゴを出すことで企業や商品の知名度を高めることができます。

プロのスポーツを観戦すると、ユニフォームやスタジアムに限らず、チーム名にも企業名が入っている場合もあるため、企業の姿をあらゆるシーンで目にすることができるはずです。

広告手段としては、直接的に商品などを売り込むテレビCMや新聞広告などよりも訴求力が弱いといえますが、そこが良いところでもあります。

街中でもテレビでもSNSでも多くの広告を目にする情報過多の現代では、「押し売り感」のある広告を嫌う人がいます。調査(ネオマーケティング調べ)でも、YouTubeなどの動画で流れるCMをスキップする人は95%に及びます。

その点、スポーツチームなどのスポンサーは広告感が薄く、消費者に嫌がられることなく商品や企業を知ってもらいやすくなります。またチームや選手を応援する中で、スポンサー企業や製品について自然と口にしていることも増えるのではないでしょうか。

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