王者・日テレが乗り出した「テレビCM改革」の衝撃 広告主離れに危機感、制作期間・価格も変わる?
日本テレビで今、従来のテレビCMの常識を覆すようなプラットフォームの開発が進められている。その中身とは。
今や一般用語として定着した「テレビ離れ」。人々がテレビ視聴の習慣を持たなくなったことを指す言葉だが、近年は“広告主”のテレビ離れも深刻度合いを増している。
急成長するインターネット広告に押され、テレビからインターネットへの広告費のシフトはより加速している(詳細はこちら)。調査会社インテージの田窪和也氏は「広告が経費ではなく投資として見られるようになった今、視聴率が低下しているテレビに対する広告主の視線は厳しくなっている」と指摘する。
「時代遅れ」となったテレビ広告
テレビ広告には、放送の4営業日前までにCM素材を放送局に搬入し、広告枠を決めるという、昔ながらの業界ルールがある。この慣習は、ビデオテープが出現する前にフィルムを使用していた時代からの名残とされる。
だが、ネット広告が台頭する中で、こうしたルールをいまだに押しつけるテレビ広告は広告主から敬遠されるようになった。
「YouTubeなどが生まれるまで、テレビには動画広告におけるライバルがほぼ存在せず、『テレビ広告はそういうものだ』と思い込んで、われわれ自身も疑っていなかった。しかしデジタル広告が主流となり、『これをなんとかしなければマズい』という危機感が出てきた」
そう語るのは、国内の民間テレビ局で放送収入首位を誇る日本テレビ営業部の武井裕亮氏。実は日本テレビでは今、従来のテレビ広告の常識を覆すようなプラットフォームの開発が水面下で進められている。
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