「いつもポジティブ」は、本当に賢明なことか ネガティブを肯定する「一人時間」のススメ

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自分の感情に向き合うことは、「一人時間」を持つことを意味します。「一人時間」は、最良のセルフケア効果を発揮します。ポイントは、その時間は誰ともつながらないということです。

まずは簡単に、あなたの日頃の「一人時間」の確保度チェックをしてみましょう。

・携帯やスマホを肌身離さず持ち、つねに着信を気にしている
・一人で食事したり、休日を過ごすのは、恥ずかしいことのように感じる
・手持無沙汰になると、携帯、ゲーム、ネットに手が伸びる
・スケジュール帳がびっしり埋まっていないと不安になる
・メールの返事をすぐに返すことは、友情や信頼のあかしと思っている

 

2つ以上当てはまる方は、「一人時間」が少なく、ネガティブ感情から目をそむけている可能性が高いです。

「一人」は、究極のリラックス

前回紹介した、話すことによるカタルシス効果(浄化作用)は言うまでもないのですが、それと同じく必要なのが「一人時間」の確保です。一人時間とは、「一人で」行う以下のような時間のことを指します。

・思いっきり泣く
・自分の想いをノートなどに書いてみる
・ゆっくり散歩をする
・カフェでお茶を飲む
・好きな本を読む
・音楽を聴く
・ゆっくり入浴する
・簡単なセルフマッサージをする
・一人でドライブする

 

これらには、嫌なことから気分を分散させ、究極のリラックス、心の整理整頓、さらにはアイディアを生み出すなどのさまざまな効果が期待できます。ネガティブな感情を無理やり追い出そうとしたり、無視をしなくても、この一人時間を作ることで、ポジティブなあなたを取り戻すことは十分可能なのです。

「傷ついて、気づいて、築く」という言葉を、産業カウンセラーの養成講座の授業でもよく使うのですが、「失敗した」「辛い」「後悔の念」から、新たな気づきがあり、次の目標が明確になり、自然と前進できるようにもなっていきます。

大切なのは、ネガティブな感情とじっくりと向き合う時間。ネガティブな思いは、次の原動力へ、ひいては、真のポジティブシンキングにもつながっていきます。是非、ネガティブな感情にどっぷりつかる「一人時間」を作ってみてくださいね!

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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