解職は「一瞬の出来事だった」
――昨年12月22日の取締役会で、群馬テレビの代表取締役社長を解職されました。解職の動議について事前に知らされていましたか。
知らされていない。12月15日の役員会では、解職に関する動議の話は上がっていなかった。
――その1週間後の取締役会で突然、議題に上がったと。当日の会議はどのように進められたのでしょう。
会議が始まって、最初に中川(伸一郎)専務取締役が中間期決算について説明した。その後、私が話をするつもりだった。自分で文案を作り、常勤監査役にも事前に見てもらっていた。当然、労働争議の件も含めて準備をしていた。
ところが決算の報告が終わると、隣にいた中川専務がサッと手を挙げて。「代表取締役社長の武井和夫氏。社内で労働争議を引き起こした。頻繁に人事異動をして社内が混乱しています」というようなことを言った。
それで「緊急動議をします」と言ったら、前に座っていた外部の取締役がみんな「賛成」って言うわけ。私は何が起こっているのか、全然理解ができなかった。
その後は「武井社長は利害関係者なので部屋から出てください」と言われて、出されちゃった。しばらくして「戻ってくれ」と言われ戻ると、向かいにいた群馬県副知事が「次期代表取締役社長に中川専務を推薦します」と言いだした。そしたらみんなが「賛成」って。一瞬の出来事だった。
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