レゴランド炎上、冷静に見て何がマズかったのか 「初動対応」を見誤ってしまう企業側の盲点

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今回炎上したレゴランド・ジャパンの公式アカウント(画像:Xより)

現場スタッフに不誠実と受け取られる対応があったことは、たしかに問題である。ただ、顧客サービスと不正防止のジレンマを抱えながら、多くの顧客を相手にして、こうしたトラブルの発生をゼロにすることは、実際は困難である。だからこそ、トラブルが起きた後の対応を適切に行うことが極めて重要になる。

SNSで炎上が起こった際に、炎上を収める(あるいは収まる)ことを、専門家の間で「鎮火する」と呼ぶことがある。

火事と同様に、ネットでの炎上も広がる前に鎮火することができれば、こうした「有事」におけるダメージを最小に収めることができる。一方、自社の利益を守ろうという意識が先行するなどして、余計な“燃料”をくべてしまったりすると、大いに燃え広がってしまう。今回のレゴランドのケースは後者と言える。

「偉い人」が迅速に前に出たこと自体は悪くない

そもそも今回は、顧客に対して経営トップである社長自らが直接向き合い、迅速に対応を行っているが、それ自体についてはなんら批判されることではない。むしろ評価ができるといっていい。

現場で問題が発生した際に、「偉い人」が前に出てきて対応することで、問題が収まることは非常に多い。筆者自身も、若手の頃にミスを犯して取引先や他部署の担当者を怒らせてしまうことが何度かあったが、先輩や上司が間に入って説明や謝罪をすることで、事態を穏便に収めることができた。

経験やノウハウによって適切な対応ができるのはもちろんだが、相手側に「偉い人が出てきて真摯に丁寧に対応してくれているのだから……」という心証を与えることができる点が大きい。

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