米大統領選挙は「4年に一度の革命」に他ならない トランプ復活はアメリカ新内戦の引き金になる

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今回のアメリカ大統領選は世界にどのような影響を与えるのか(写真:surasitp/PIXTA)
2024年のアメリカ大統領選はアイオワ州で共和党・指名候補の予備選が行われ、トランプ候補の圧勝で口火が切られた。11月の本選挙まで続く長い選挙戦は、アメリカ国民にとってどのような意味を持つのか。また、今回の大統領選は世界にどのような影響を与えるのか。ニューヨーク在住ジャーナリスト・津山恵子氏がアメリカの熱狂と混乱をお伝えする最新のレポート。

2024年は「恐怖の年」になる

「2024年。政治的にはヴォルデモートの年、恐怖の年、口にしてはならない年である」(注:ヴォルデモートは「ハリー・ポッター」シリーズの最強の悪魔的敵。人々は、名を口にするのを恐れている)

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国際政治学者イアン・ブレマー氏が社長のコンサル会社ユーラシア・グループが発表した「2024年10大リスク」のプレスリリースは、こう始まる。

ブレマー氏によると、2024年アメリカ大統領選挙は、アメリカがかつて体験したことがない前代未聞のものとなるだけではない。大統領選こそが「恐怖の年」の引き金になるという。1月15日(アメリカ時間)に開かれた中西部アイオワ州での党員集会は、2024年アメリカ大統領選挙で、共和党の大統領指名候補を選ぶ予備選の口火を切った。そして、アメリカの民主主義の弱体化を世界に示した。

大統領時代に2回、大統領の罪を捜査する弾劾にかかり、現在は91の罪状で「被告」となっており、禁錮刑を受ける可能性があるトランプ前大統領を、アイオワ州民は、共和党大統領候補のトップに選んだ。

トランプ氏の得票率は51.2%、2位にロン・デサンティス・フロリダ州知事(21.2%)、ニッキー・ヘイリー・元米国連大使が19.1%と続く(ニューヨーク・タイムズによる)。トランプ氏は99郡のうち98郡で勝利し、圧勝という形だった。

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