目薬をさして「目をパチパチ」は医学的にNG行為 メントールに眼精疲労を癒す効果は期待しない

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マジカルフレーズとは、読むだけで目がよくなるように設計された特別な文章です。リラックスして意識的にゆっくりと目を動かしながら読むことで、眼筋をほぐし、血流をよくして、酸素の循環を改善し、目のコンディションを整えます。

世の中に数ある「目のトレーニング」のほとんどは、眼筋を鍛える方法をうたっています。対して、マジカルフレーズでは「目のコリをほぐす」「疲れを癒す」方法をご提案しています。前者が「目の筋トレ」であれば、後者は「目のヨガ」にあたるイメージです。

(画像:『眼科医が考案 1日1分読むだけで目がよくなるマジカルフレーズ』より)

眼球を動かす「目のヨガ」で眼精疲労が改善する

マジカルフレーズは、具体的には、文章を普段と違う方向に読みます。

通常は、縦組みの文章では上から下、横組みの文章であれば左から右に読みます。私たちの目は、その読み方に慣れています。

それをあえて、下から上に読んだり、右から左に読んだり、斜めに読んだり、さまざまな方向に読むことで、普段とは違う力が眼筋に加わり、内眼筋、外眼筋ともにストレッチされ、眼筋の疲労が解きほぐされていくのです。時間も取らず、寝る前の1分間、用意された文章を読むだけで十分に効果があります。

眼科医が考案 1日1分読むだけで目がよくなるマジカルフレーズ
『眼科医が考案 1日1分読むだけで目がよくなるマジカルフレーズ』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

眼精疲労が原因で視力が悪化したのであれば、眼精疲労が改善すれば視力は回復へと向かいます。事実、マジカルフレーズの効果を確認するため、20~50代のモニターにマジカルフレーズメソッドを実践してもらったところ、早い人だと、モニター開始2週間で、0.5→1.0へ回復しました。近視、老眼どちらにも効果があります。

また、読む文章も坂本龍馬やエジソンなど、歴史上の偉人の名言です。飽きずに続けられるという意味もありますが、心に響く名言は副交感神経を優位にするので、目にもいい影響があるのです。

これから先の日本は、目にとってますます過酷な環境になることが予想されます。放置しておくと、若くして近視が進むだけでなく、いわゆる「スマホ老眼」も併発し、視力がますます悪化してしまいます。そうなるまえに、できるだけ目のケアをおすすめします。

目薬に気を配るだけでなく、マジカルフレーズも併せて実践していただけたら幸いです。

松岡 俊行 医学博士、眼科専門医

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まつおか としゆき / Toshiyuki Matsuoka

1992年京都大学医学部医学科卒。1996年京都大学大学院研究科、2001年10月、ロンドン大学UCL(University College London)客員研究員。京都大学大学院在学中に「Science」に、ロンドン留学中に「Nature」に論文掲載。2008年、京都大学 大学院 医学研究科准教授。2019年、大阪府吹田市に江坂まつおか眼科を開業。2021年、医療法人アメミヲヤ設立。2022年、「近視の撲滅を目指す Dr.まつおか」YouTubeチャンネル開設。

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