「弱い日本」を悲観する人は、世界を知らなすぎる 治安も食事も最高な日本で生きていく"リスク"

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その企業にとっては由々しき問題なのですが、社員からしてみたら日本を離れたくないという気持ちもわかります。だって今のところ、海外に出なくても十分生きていけるのですから。

私の会社ではグローバルマインドセットを鍛えるために、「アウェイな環境での殻破り」と呼ばれる研修を提供しています。いわゆる越境学習で、コンフォートゾーンを飛び出す体験をさせるのですが、参加前の受講生たちからは「正直、不安しかありません」という声もあがってきます。

しかし1週間の研修を終えた後、受講生たちからは「チャレンジは楽しい」「やればできる!」という感想ばかりが聞こえてきます。この10年間でアジアの新興国を舞台に、グローバルマインドセットを鍛える研修を1500人以上に提供してきました。そこで私が実際に見て実感したことは、アウェイな環境でこそ人は成長するということです。

日本に未来はあるのか?

今の日本はいい国、つまり完全なるホームです。しかし少しずつダメになっているとしたら、いずれは「やるしかない!」という必然の場(=アウェイな環境)が訪れることになるでしょう。その時はIMF危機後から飛躍を遂げた韓国が、ロールモデルになるのかもしれません。

そういう意味で、私は日本に未来を感じています。

ただ、その前に危機が訪れるはずです。それを甘んじて受け入れたくない個人や企業は、チャレンジするしかない。「日本はダメになった」とグチるなら、今からチャレンジすればいいのです。人を行動に駆り立てるものは「必然」か「欲望」です。年齢も性別も関係ありません。

必然が起こるまで待つ必要もありません。ガンガン行動に移したいならば、欲望のままに行動に移すべきです。

豊田 圭一 株式会社スパイスアップ・ジャパン代表取締役

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とよだ けいいち / Keiichi Toyoda

上智大学を卒業後、清水建設入社。25歳で留学コンサルティング会社を創業、留学・海外インターンシップ事業に従事し、SNS開発や国際通信事業でも起業。現在は、グローバルマインドセットや変革マインドセットを鍛える人材育成会社スパイスアップ・ジャパンを経営。グループ会社を通じシンガポール、タイ、カンボジア、スリランカでも事業を展開。スペインの大学院(IE University)でリーダーシップの修士号取得。神田外語大学グローバル・リベラルアーツ学部の客員教授、NPO留学協会の副理事長、レインボータウンFMのラジオパーソナリティなども務める。著書は『人生を変える単純なスキル』など全19冊。合気道と抜刀術の有段者。個人ブログも。

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