震災による雇用への影響は限定的、GW以降回復続く--震災後3カ月間の採用動向
ただ、関西電力が、管内の企業や家庭などに対し、電力需要が増える7月1日から9月22日まで、昨夏のピーク時に比べて15%程度の自主的な節電を要請すると発表したことは関西での求人数に悪影響を与えるかもしれない。
--アルバイト、派遣、アウトソーシングなど非正規雇用の状況は?
震災直後には非正規雇用の求人数も大きく減少したが、5月になってほぼ昨年並みの水準に戻っている。震災後に製造現場で派遣切りが行われたとの報道があったが、事務職中心のインテリジェンスの派遣サービスでは特にそのようなことはなかった。
震災を教訓に一部の情報通信会社が拠点の分散化を進めている。今後、こうした動きが地方の求人数増加につながるだろう。
--原子力発電の見直しで、エネルギー業界は大きく変化すると思います。エネルギー業界の採用動向に新たな動きはありますか?
原子力問題の雇用動向への影響は特にない。従来型エネルギーはもちろん、自然エネルギーや蓄電・省エネといった分野においても採用に関する大きな変化は見られない。
原子力発電の見直しでエネルギービジネスも変化し、求人にもそういった動きが反映するかと期待したが、震災前後で大きな変化はない。国のエネルギー政策が固まっていないのが問題だ。企業は政府の方針を見極めている状況にあり、政府の一刻も早い方針決定が求められる。
(聞き手:東洋経済HRオンライン編集長・田宮寛之)
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