iPhone向けに英単語アプリが好調な韓国ベンチャー、目指すは全世界10億ダウンロード
日々大量の製品が公開され、そのほとんどが日の目を見ることなく消えてゆく熾烈な競争下にあるスマートフォン向けアプリ市場。そんな厳しい市場で、韓国から参入したベンチャー企業が健闘している。
ソウルに本社を置くポドツリー社が、5月24日に日本向けに発売したiPhone向けの英単語学習アプリ「Super英単語30000」は、公開後に有料アプリでランキング1位を獲得、1週間で5万ダウンロードを超えた。その後も有料アプリのランキングで上位をキープしている。3万語という収録語数に対して115円という価格の安さが効いた。
ポドツリーのリ・ジンス代表は、「いずれスマートフォンは世界で10億台は普及する。その1台ごとに、自社アプリの1つはダウンロードしてもらうのが目標だ。日本向けの英単語学習アプリはその第一歩」という。リ代表は韓国最大のネット企業NHNでマーケティングの責任者などを務め、昨年、ポドツリーを設立した。
ポドツリーが目指すのは、すでに広く知られ、どんな層にでも必要とされるコンテンツを、スマートフォンやタブレットPCに最適化した形で、再構成・再編集して提供することだ。英単語の学習教材は、それ自体ではありふれたもの。しかし、スマートフォンならではの使い勝手を生かし、また思い切った価格戦略を採ることで成果を上げた。
リ代表は、「コンテンツを単にスマートフォンで見られるように“変換”するのではなく、“再び設計する”ことが重要」と強調する。
今後は、語学学習だけでなく、古典文学や伝記などの一般的な素材を、スマートフォンやタブレットPCならではの製品に作り替えることで、新しい市場の獲得を目指す。
ポドツリーでは、ラインナップを強化するため、教育系を中心に、世界のコンテンツ企業と提携していく戦略だ。「日本には世界に通用する有力なコンテンツ企業が数多くあるので、積極的に関係を構築していきたい」とリ代表は期待を込める。
(丸山 尚文 =東洋経済オンライン)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら