結局、愛されるのは"ずるい上司"だった! 「いい人」なだけでは人を動かせない

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真剣に考え動いてくれるメンバーに対しては、その人たちを中心にプロジェクト化してキャンペーンを行なったり、新規事業を立ち上げるなどするのも、非常に効果的な方法です。

リーダーは「衆議独裁」

リーダーは「衆議独裁」というのは、伝説の外資トップ新将命さんがよく使われる言葉です。

先のような形で議論してもらうことは非常に大事ですが、忘れてはいけないのは最終的な意思決定権は上司のあなたにあるということです。部下にはいいアイデアをどんどん出してもらっても、自分が最後にまとめて意思決定をする。そこは譲ってはいけません。

また、議論をしたからといって、出てきた意見の中で「単純に数が多いから」といった理由で、最も多数のものに決めるということもしてほしくありません。あくまで、出てきた意見の中で、あなたが「いい」「これならいける」と確信するものを選ぶべきです。

もうひとつ、衆議独裁による決定事項を伝える場合のポイントがあります。それは、「これに決めた」というときに、上司のあなたが「オレがオレが」になってはいけないということです。

たとえば、多くの人の意見と自分の意見が同じであれば、「多くの人がいいと思っているし、僕も納得なのでこちらにします」と言えばいいですし、たとえ少数派の意見でもいいものがあれば、「少数意見だけれども新たな市場を開拓するという点で、この意見には尖った部分があって、今後の可能性が最も感じられたので、これにします」などと、必ず理由づけをします

くれぐれも「私ももともと、そう思っていた」とは言わないことです。

なお、こういうコミュニケーションと意思決定サイクルが回っていると、部下たちは意見を言いやすくなります。提案することが評価されるんだというカルチャーになり、チームの風土と価値観が前向き、かつ闊達なものへと変わっていくはずです。

井上 和幸 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

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いのうえ かずゆき

1989年早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。人事部門、広報室、新規事業立ち上げを経て、2000年に人材コンサルティング会社に転職、取締役就任。2004年より株式会社リクルート・エックス(2006年に社名変更、現・リクルートエグゼクティブエージェント)。エグゼクティブコンサルタント、事業企画室長を経て、マネージングディレクターに就任。2010年2月に株式会社 経営者JPを設立(2010年4月創業)、代表取締役社長・CEOに就任。多くの経営者の人材・組織戦略顧問を務める。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。
クライアント企業・個人の個々の状況を的確に捉えたスピーディなコンサルティングに定評がある。自ら8000名超の経営者・経営幹部と対面してきた実績・実体験に基づき、実例・実践例から導き出された公式を、論理的にわかりやすく伝え、幅広い業種・規模のクライアントから好評を得ている。
著書に著書に『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない 係長・主任のルール』(明日香出版社)など。各種メディア出演多数。

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