オープンAIクーデター、明らかな「勝者」と「敗者」 アルトマン解雇で塗り変わる「AI業界地図」

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このような恐れを抱く人々は、批判的な人々から「ドーマー(運命論者)」や「ディセル(断末魔)」と揶揄されることもあるが、かつては少数派と見なされていた。

しかし、ここ数年、彼らは主流派に向かっており、公開書簡に署名を集めたり、規制当局にAIの安全性を真剣に考えるよう警告したりしている。そして17日、彼らは世界有数のAI企業のCEOを倒した。

アルトマンに対するクーデターを主導したOpenAIのチーフ・サイエンティスト、イリヤ・スーツケバーは効果的利他主義者ではないが、同様の恐怖に突き動かされていたようだ。また、クーデターを支持した取締役の2人、ターシャ・マッコーリーとヘレン・トナーは、「効果的利他主義」グループとつながりがある。

会社を犠牲にした「大義」のための勝利?

アルトマンの解雇によってOpenAIが取り返しのつかない損害を被ることになれば、人々はシリコンバレーで最も有望な若い新興企業の1つを潰し、何十億ドルもの株主価値を破壊した取締役会を非難するだろう。

しかし、取締役会は明らかに自らのやり方で成功した。取締役会は、アルトマンが強力で有害な可能性のあるAIシステムを構築しようとする動きが早すぎることを懸念し、それを阻止したのだ。それは、たとえ会社を犠牲にしてでも、大義のための勝利である。

敗者:投資家たち

アルトマンのOpenAIへの復帰を強く望んでいたのは、同氏を支援していた投資家やベンチャーキャピタルであり、アルトマンが辞めれば資金を失うことになる投資家たちだった。

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