オープンAIクーデター、明らかな「勝者」と「敗者」 アルトマン解雇で塗り変わる「AI業界地図」
OpenAIの悲劇はまだ終わっていない。事態は急速に変化しており、取締役会がアルトマンの解雇を決めたそもそもの理由など、まだわからないことがたくさんある(19日のメモでは、取締役会は解雇に至った具体的な事件はなく、アルトマンが信頼を失っただけだと述べている)。
しかし、煽動された事件についてはよく知らなくても、私たちは損害を評価することはできる。
明らかな敗者はOpenAI
敗者: OpeAI
この中で最も明らかな敗者はOpenAI自身である。
17日以前、同社はテック業界で最もホットな企業であり、有名なリーダー、ChatGPTという有名な製品、シリコンバレーの大企業がうらやむようなAI人材を擁していた。
同社は、社員が目を見張るような評価額で株式を現金化できる株式公開買い付けの真っ最中であり、最先端のAI言語モデルGPT-4は過去最高のものだった。
今、会社は大混乱に陥っている。トップリーダーがいなくなった。士気は粉々だ。株式公開買い付けは決裂するかもしれない。新CEOは、AIをスローダウンさせたいと述べている。
マイクロソフトは、OpenAIのモデルを実行するのに必要な膨大なコンピューティング・パワーを有しており、20日には、アルトマンが率い、OpenAIの元従業員がスタッフを務める「ミニOpenAI」が社内に誕生している。
OpenAIの取締役会はこの結果に満足しているかもしれない。しかし、アルトマンを解雇した理由を説明しないのは愚かなことであり、さらに情報を共有するまでは、一般社員が賛同するとは考えにくい。