先代モデルの室内は、大人4名でもゆったりと座れる広さが大きな魅力だったといえる。また、2列目シートは、ワンタッチで折りたためるほか、左右を独立して前後スライドさせられるなどで、多様なアレンジを可能とした。加えて、後席両側にスライドドアを装備することで、小さな子どもや高齢者などでも乗り降りがしやすいことも魅力。自動でドアの開閉が可能なパワースライドドアもグレード別に設定するなど、ファミリー層など幅広いユーザーにとって、使い勝手のいい装備が満載だった。
ほかにも、自車の周辺を俯瞰(ふかん)的に見ているような映像をモニターに映し出す全方位モニターや、後退時の衝突被害軽減ブレーキなど、先進の安全運転支援システムが充実していたことも、大きな魅力だったといえよう。
新型スペーシアの外観について
こうした充実装備により、ファミリー層を中心に、幅広いユーザーに大きな支持を受けているのがスペーシア・シリーズだ。その新型モデルでは、外観を先代モデルが持つ四角いイメージを継承しながら、細部をアップデートしていることが特徴だといえる。
主な変更点は、ボディサイドに新しいプレスラインを採用したこと。形状や数を変更することで、デザインモチーフである「大容量のコンテナ」を演出する。スタンダードでは、ヘッドライトをより丸くて四角い形状としたほか、フロントグリルなどのデザインも変更。顔付きが、よりフレンドリーになった印象だ。
また、スペーシアカスタムでは、フロントバンパーやヘッドライトの形状を変更するなどで、よりシャープな印象を加味。ヘッドライト下には、横長デザインのシーケンシャルウインカー(内側から外側へ向かって流れるように光るウインカー)も採用することで、被視認性も向上している。
ジャパンモビリティショーで現車(コンセプトモデル)を見た印象では、両タイプともに、かなり先代モデルのイメージに近い外観だと感じた。この点について、スズキの開発担当者に聞いたところ、「(新型のデザインは)一目でスペーシアとわかることを意識した」とのこと。
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