韓国「トコジラミ大発生」で住民が大慌ての実態 パンデミックならぬ「ピンデミック」で大わらわ
政府や自治体が対策に乗り出し、大規模な防疫を行っている。また、寄せられた情報の約半数は誤通報だったことが明らかになっているが、トコジラミに対する不安の声は収まる気配がない。その原因となっているのが、SNSに多く見られる真偽が確認されていない「不安の声」だ。
「トコジラミは布で繁殖しやすいと聞いた。布素材の座席に座るのが不安で映画のチケットをキャンセルした」「段ボールにトコジラミが付着し、家の中にトコジラミが持ち込まれるのが不安でネット注文を控えている」などの声がSNSに多く寄せられている。「大学の授業をコロナ禍と同じくリモートに変更してほしい」という声もある。その中でも、多くの人が過敏に反応したのは、公共交通をめぐる書き込みだった。
「電車の席に座りたくない」という人も
「トレンチコートから1匹のトコジラミ発見」というタイトルの書き込みが人々の注目を集めた。
「外出後に服を脱いで机の上に置いたら1匹の虫がトレンチコートに付いていた。ティッシュで虫を潰したら血が出てきた。最近話題になっているトコジラミではないかと思う。どこで付いたのかわからないが、電車、KTX(韓国の高速鉄道)、そして地下鉄を利用して帰宅した」
この書き込みは瞬く間に広がり、公共交通にもトコジラミがいるのではないかと「公共交通を利用するのが怖い」という声が出始めた。こうした声に対し専門家は「トコジラミは照明が明るい場所を嫌うため、公共交通によるトコジラミ拡散、増殖の可能性は低い。恐怖心を抱く必要はない」と述べた(8日、YTNテレビ)。
しかし、不安は収まらず、「公共交通の利用をなるべく避けている」「席が空いていても座らないようにしている」という声が広がっている。実際、筆者の友人の1人は、地下鉄の定期券を払い戻し、しばらくの間自家用車で出勤するつもりだと話した。
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