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「NG記者」鈴木エイトが会見で聞きたかったこと "心のケア"や"補償"が独り歩きしている

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今活躍している同期のタレントと同水準の報酬を補償するのか。「法を超えて」というのはそういうことなのか。「時効を超えて」なのか、それとも「相場を超えて」なのか──会見で指されたら、そんなことを聞こうと思っていた。

というのも、ジャニー喜多川氏による性加害とテレビ局などへの圧力は、セットになっている。多くの人気男性タレントを擁し、圧倒的な力を持つ旧ジャニーズ事務所を辞めたタレントは、「辞めジャニは使うな」という圧力を受ける。

和解を急ぐ必要はない

こうした構造の中で、被害者は性加害を言い出すことも、事務所を辞めることもできない。辞めればタレントとして活躍する場を失う。だからこそ「逸失利益」の補償は必要だと思う。

鈴木エイト(すずき・えいと)/ジャーナリスト・作家。1968年生まれ。1990年日本大学経済学部卒業。2002年カルト宗教の勧誘阻止活動を開始。2009年「やや日刊カルト新聞」副代表。2011年からジャーナリスト活動を開始(撮影:今井康一)

逸失利益だけでなく、不当に得た利益の配分をすべきだという意見もある。紀藤正樹弁護士の指摘だ。

東山社長は会見で、「11月にも補償を開始したい」と述べたが、私は逆だと思う。

急ぐ必要は何もない。多くの被害者の意に沿わないような低い金額で最初の1人が合意した場合、それが前例になり、後に連綿と続く多数の被害者の補償内容に悪影響を与えかねない。

片っ端から和解を急ぐ必要はない。それなのに11月から補償を開始するというのは、スマイルアップが早期の幕引きを図ろうとしているからではないかと疑われても仕方がないだろう。

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