資格試験に受かる人の勉強は「質と量」どちら重視 「資格試験に落ち続ける人」が陥りがちなパターン

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私が公認会計士試験の勉強を始めてから合格するまで、約1年の時間がありました。

2013年7月上旬に司法書士試験があったので、同じ年の8月から勉強を始め、論文式試験を終えたのは翌2014年の8月中旬です。

最初は知らない単語が多く、テキストを読んでも何度も引っかかりました。

わからないところを読み飛ばしても、一周するのに20日ほどかかっていたように思います。

2回目は一周目より読みやすくなりました。

次第にわからないところ、引っかかるところが減っていき、何回も繰り返すうちに読むスピードが上がります。

最後は10日ほどで試験範囲を一周できるようになりました。

正確に数えてはいませんが、勉強開始から試験終了までに、20回以上同じテキストを読み、同じ問題を解いたと思います。

さすがに、短い間にそれだけ同じことを繰り返すと、ほとんどの論点はわかるようになります。

最初の二、三周は概念をつかむことに集中し、回数をこなすごとに、各論点の細部を詰めていくイメージです。 

資格試験の勉強をするにあたって、前提知識がなければどうしても理解に時間がかかります。

立ち止まらず、まず量をこなすことが効率化につながります。

最初はどうしてもつらいのですが、ノルマを毎日こなしているうちにわからない部分が少なくなり、どんどん楽になります。

歯を食いしばって、まずは試験範囲を一周してみましょう。 

試験本番の対策について

このように、順調に勉強を進められるようになったら、並行して試験本番の対策も行うことが必要です。

当然ですが、資格試験の合否は、本番の出来にかかっています。

どれだけ実力があったとしても、試験本番で失敗してしまえば、努力は水の泡です。

少し立ち止まって、「実力」とは何か考えてみましょう。

格闘技には、「道場番長」という言葉があります。

練習では誰にも負けないのに、試合だと実力を発揮できず、さっぱり勝てない選手のことをいいます。

本番になると緊張してしまう、環境が変わってパニックになってしまう、興奮してすぐにスタミナが切れてしまう、など原因は様々です。

このような選手は強いでしょうか、弱いでしょうか。

厳しい考え方になるかもしれませんが、強いとは言えないと思います。

一般的に、スポーツの目的は勝つことで、試合の成績で評価されます。いくら練習で強くても、その事実は第三者に伝わらないので、「弱い」というレッテルを貼られてしまうでしょう。

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