ポイント新施策に込めたセブン&アイの野望


 Bさんの消費行動は変わる。彼女の動線は西武百貨店に向かうことになる。このように、顧客の消費心理に訴えかけて自陣に誘うことこそ、セブン&アイが重視する相互送客。そのための先行投資がポイント優遇であり、その魅力をさらに高めるのがポイント統合というわけである。

「ポイントの魅力を高めて、グループへの顧客支持をさらに高めたい」と橋本玄セブン・カードサービス社長が語るゆえんだ。

セブン&アイ傘下で今回のサービスに参加する店舗網の年間売上高は約5兆円。各ポイントを合計すると年間発行額は約400億円に達する。ポイント発行額の正式統計はないが、一般的にはこれまで最大級といわれてきたポイント提供主体でも年間200億円程度。今回の統合戦略がいかに巨大なポイントネットワークの構築であるかがわかる。

しかも、今回の統合モデルはグループ外企業との提携を想定しており、これが具体化する可能性は高い。この動きに対して、他社グループはどう対応するのか。セブン&アイが、ポイント戦争第2ラウンドのゴングを鳴らしたことは間違いない。

◆セブン&アイ・ホールディングスの業績予想、会社概要はこちら

[+画面クリックで詳細チャートを表示 <会員登録(無料)が必要です>]

(浪川 攻 撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済2011年5月28日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 最新の週刊東洋経済
  • コロナ後を生き抜く
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT