授業中に「立ち歩く子」大人が知っておきたい傾向 「徐々に慣れるはず」 がいいと限らない

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そうやって初日から教室や座席に慣れていけば、その後の授業にも参加しやすくなるはずです。

初日の工夫がうまくいかなかった場合には、翌日にまた別の方法で、参加しやすい環境を用意してみましょう。試行錯誤を続ければ、いずれその子に合った方法が見えてきます。

(画像:『マンガでわかる 発達障害の子どもたち』)

子どもには無用なストレスは与えない

発達障害がある子の学校生活の話を聞いていると、「入学から半年たって、やっと慣れてきました」と言われることがあります。残念ながら、それはかなり時間がかかったケースです。子どもをよく見ている学校では、早ければ1日から2日、長くても1カ月程度で子どもが落ち着いていきます。

マンガでわかる 発達障害の子どもたち 自閉スペクトラムの不可解な行動には理由がある
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小学校は新入生を迎え入れるとき、保護者や保育園、幼稚園から「この子にはこういう特徴があります」という話を聞きます。その内容を授業にすぐにとり入れる学校と、「うちにはうちのやり方がありますから、やりながら様子を見ます」などと答える学校があります。当然、前者のほうが、子どもが学校に慣れるのは早いです。

最初から授業に参加できれば、子どもは無用なストレスを受けなくて済みます。保護者や学校の先生の悩みも減ります。事前に大人たちが情報交換して、子どもの参加しやすい環境を整えることをおすすめします。

本田 秀夫 信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授

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ほんだ ひでお / Hideo Honda

精神科医師。医学博士。特定非営利活動法人ネスト・ジャパン代表理事。1988年、東京大学医学部医学科を卒業。1991年より横浜市総合リハビリテーションセンターで20年にわたり発達障害の臨床と研究に従事。その後、山梨県立こころの発達総合支援センターの初代所長などを経て、2014年より現職。発達障害に関する学術論文多数。英国で発行されている自閉症の学術専門誌『Autism』の編集委員。日本自閉症協会理事、日本自閉症スペクトラム学会常任理事、日本発達障害学会評議員。2013年刊の『自閉症スペクトラム』(SBクリエイティブ)は5万部超のロングセラー。

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