リコーは約1万人の人員削減含めた中期計画を発表。体質改善と成長加速を同時に狙うが、実行力問われる


 「リコーは現在、従業員11万人の会社になった。これは若干重たい。中期計画では、痛みを伴う改革を断行していかなければならない」(近藤社長)。こういった構造改革の費用として、12年度までに約600億円を支出するが、反面、13年度までの3年間で約1400億円の合理化効果がある、と描く。

もっとも、新中計目標の達成は容易ではない。米ゼロックスやキヤノンなど、ライバルメーカーもMDS戦略を積極展開していることから、競争が一層激化すると想定される。実際、リコーは10年度、最大市場の米国でシェアを落としている。リストラについても、人員削減をどの地域、どの分野で実施するのかなど、具体論については語られていない。開発や営業面などで成長戦略の勢いを削ぐリストラにならないか、気になるところだ。

リコーは前中期計画で、10年度売上高2兆3000億円、営業利益1700億円を掲げていたが、結果は1兆9420億円、601億円と大きく未達に終わった。「今回は絶対に達成する」と近藤社長は言葉に力を込める。まさに、実行力が問われるところだ。


 

(梅咲 恵司 =東洋経済オンライン)


《東洋経済・最新業績予想》
(百万円)    売 上  営業利益 経常利益  当期利益
◎本2011.03  1,942,013 60,196 45,400 19,650
◎本2012.03予 2,090,000 70,000 63,000 29,000
◎本2013.03予 2,150,000 90,000 65,000 31,000
◎中2010.09  970,856 38,012 28,065 12,512
◎中2011.09予 900,000 20,000 17,000 9,200
-----------------------------------------------------------
         1株益¥ 1株配¥
◎本2011.03  27.1 33 
◎本2012.03予 40.0 33 
◎本2013.03予 42.7 33 
◎中2010.09  17.2 16.5 
◎中2011.09予 12.7 16.5 
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