石けんの売上を6倍にしたあるシンプルな行動 顧客に商品の強みを伝え切ったウタマロ石けん
ここでいう「急所」はお客様の心の中にあるボタンのようなものです。そのボタンを押すと、お客様の「買いたいランプ」が点灯します。そして、「あなたから買うよ! むしろぜひ買わせて!」と言ってくれるようになります。つまり、
・戦略の「急所」=お客様の「あなたから買いたい」が一気に高まる点=お客様の「買いたいボタン」
です。
ウタマロ石けんの「急所」は、お客様にウタマロ石けんを実際に使って試していただき、その洗浄力を実感していただくことなんです。一言で言えば「試せばわかる」です。
逆に、ウタマロ石けんは使っていただかないと効果がわかりにくい(=「買いたい」が作れない)商品ということでもあります。CMなどで効果を連呼しても、お客様が「強み」を実感しにくいのです。試していただく以外の打ち手が少ないのです。だからこそ、「買いたい」を作るにあたって、「顧客ターゲットに試していただく」ことが必須となります。
この「顧客ターゲットに試していただく」ことが、「必須ではあるが、実行が難しい」という意味で、自社から見ると「戦略上の最重要課題(の1つ)」となっていました。その課題を解消したのが、「親子向けサッカーイベントでサンプルを配布する」という「行動」です。これがまさに「戦略の急所」でした。ウタマロ石けんを「買って買って買って」とお願いするのではなく、「試せばわかる」という「急所」に刺すことでお客様が「買いたい」と思い、売上が10年で6倍になったんですね。
「急所」がわかればKPIが決まる
このような戦略の「急所」がわかれば、KPIすなわち組織として「追うべき指標」が決まります。
ウタマロ石けんのKPIは、「顧客ターゲットに配布した石けんのサンプルの数」になるはずです。サンプルを顧客ターゲットに配れば、お客様が「買いたい」と思い、買いに行きます。
それが「売上」につながるわけです。
ですから、「サンプルを配れば売上が上がる」というロジックが成立します。
このような、急所をついたKPIがわかれば、「売上」を追う必要がなくなります。組織全体としてKPIを追いかけて行けば、売上は自動的に上がっていくのです。
ウタマロ石けんは、まさにそれを実行しているんです。そしてマーケティングや営業におけるKPIとは、まさにそれを追いかければ売上が必然的についてくる、という指標なんです。
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