佐野史郎、2021年は大病患い「もう駄目だ」と思った コロナ禍に多発性骨髄腫を発症…彼が今語ること

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── 今、68歳です。今後の人生をどう生きたいというのはありますか。佐野さんにとっての幸せとはなんでしょう。

佐野:演技や音楽、写真など、これまでやってきたいろんなことが今、分け隔てずに連なっていると感じています。20代から同じような俳優生活を送っていらした先輩たちを見ると、70前後で亡くなる方が多くて。だから自分も、10年前くらいから何か病気をするのかなとうっすらと思っていたところもありました。60代はその不安を払拭するためにむしろ一番勉強しなきゃと思っていたし、仕事もがむしゃらにしてきました。でもそうやって働きすぎた結果なのか、体を壊してしまって。

(写真:平郡政宏)

「生きたい」と思えることが一番の幸福

佐野:願望としては、やっぱりまだ生き延びたいですよね。あんなふうに生死をさまよったのに、90歳になってもまだ仕事をしているというのが一番面白いのかな、って。

病気が発覚する直前によく「楽しかった」と口にしていました。体はわかっていたんですね。事実、ここまで楽しい人生を送ってきました。それでも生きたい。どれだけ強欲なのよ、と言われても生命に対する執着からは逃れられない。「生きたい」と思えることがやはり一番の幸福なんじゃないかな。生きていることの幸せや力強さ、自分が今ここに存在しているという喜びを他者とわかちあえれば、それが幸福なのではないかな、と思います。

(写真:平郡政宏)
● 佐野史郎(さの・しろう)
1955年3月4日、島根県出身。74年、東京神田神保町の美學校にて中村宏より油彩画を学ぶ。75年、劇団シェイクスピア・シアターの旗揚げに参加。80年、唐十郎の劇団状況劇場に入団。退団後、86年に林海象監督「夢みるように眠りたい」の主演で映画デビュー。92年のTVドラマ「ずっとあなたが好きだった」で演じたマザコン男性の桂田冬彦は、社会現象になった。2006年、植田正治の写真を題材にしたショートフィルム「つゆのひとしずく」を監督。08年、東京と大阪のフジフイルムフォトサロンにて初の写真展「あなたがいるから、ぼくがいる」開催。映画「太陽」(05)、「Fukushima50」(20)などに出演。
(画像:鷹尾俊一 《メタモルフォーゼ》 © Shiro Sano)
佐野史郎写真展 瞬間と一日
会期/2023年10月14日(土) ~ 2024年1月14日(日)
会場/彫刻の森美術館 丸太広場キトキ
開館時間/9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日/なし(年中無休)
HP/佐野史郎写真展 瞬間と一日

トークショー
日時/2023年10月14日(土)13:30~14:30
場所/彫刻の森美術館 丸太広場キトキ
対談/立川直樹

2024年彫刻の森美術館カレンダー
2023年10月12日(木)発売予定 価格1540円(税込)
サイズ 壁掛けカレンダー(使用サイズ縦30cm×横30cm)
彫刻の森美術館ショップ、一部書店、amazon等で販売予定

※掲載商品はすべて税込み価格です

■ お問い合わせ
トヨダトレーディングプレスルーム 03-5350-5567
文/鳥海美奈子 写真/平郡政宏 スタイリング/中島エリカ 
ヘアメイク/中山知美 編集/森本 泉(LEON.JP)
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