岸田総理に教えたい「初任給倍増計画」驚きの全貌 消費力の高い若者にお金を回して経済復活せよ
このような状況になっている国では、仮に政府が税率を下げたり、政府自身の支出を増やしても、お金は貯蓄に回され、経済への波及効果は限定的になってしまいがちなのは、誰の目にも明らかです。
実際、日本政府は1990年から財政赤字を増やしてきましたが、GDPはほぼ横ばいで、賃金も上昇していないため、世界で最も不健全な財政状態に陥っています。
総需要を増やすための積極的な財政政策は、経済成長には寄与してこなかった、つまり、失敗だったのです。このことは、誰も否定できない、ただの統計的な事実です。
政府が「若者に注目すべき」根拠
では、政府としてはどうするべきか? 答えは明白で、「消費力の高い人々に、より多くのお金を分配する」よう誘導するべきです。消費力の最も高い人々こそ、若者です。
前回の記事でも紹介したように、50代の日本人男性はアメリカ人の所得の92%ももらっているのに、現在の日本の大卒初任給はアメリカの半分以下という、異常に低い水準にとどまっています。
皆さんにうかがいます。日本の若者の能力や価値が、アメリカの若者の半分以下だと思いますか? そんなことはないでしょう。私もまったく同感です。
若者は日本の将来をしょって立つ存在です。また、子どもを生み育てるのも若い世代です。彼らの活力なくしては、日本の明るい将来はあり得ません。だから、若者こそ優遇されてしかるべきなのです。また、それは補助金や手当ではなくて、所得の増加という形にするべきです。
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