子育ては「よい母親」より「幸せな母親」を目指す 12人を産み育てた助産師が辿り着いた境地
親が幸せだと、子どもに与えられることも自然と増えていきます。そして、できる範囲で全力でがんばっているのだから、どんな選択をしようと“ 手抜き” なんてことはありません。
そもそも、1人の人間だった個人が、子どもという新たな命に恵まれた結果、たまたま親になっただけ。親になった途端、いきなり今までの価値観や考え方、欠点や習慣を劇的に変えられるはずなどありません。「母親なのだから」と気負うことなく、人間らしくときに失敗して罪悪感を覚えたり、反省したりしながら、子どもと一緒に成長していきましょうね。
好き嫌いは無理に直さず、野菜は「お供物」感覚で
子どもが野菜を食べない件は、親たちの永遠の悩みですよね。うちの12人の子どもたちは、同じように育て、同じように料理して、同じように食卓に並べたとき、比較的まんべんなく食べてくれる子もいれば、「私は絶対、好きなものしか食べへん!」と食わず嫌いを貫く子もいました。
つまり、子どもの「食べる」「食べない」は、単なる個性なんです。大人にも人それぞれ食の好みがあるように、子どもに食のこだわりがあっても不思議ではありません。
小さく刻んでも、凝った調理法を試しても、器用に野菜だけを指でつまんでポイッとされると絶望的になりますよね。無理に食べさせようとして、食卓が険悪なムードになったり。
「もう食事をつくるのやめたい!」という気持ちにもなるでしょう。
だから、もういっそのこと、無理に野菜を食べさせることはあきらめちゃいましょう。私の経験上、そんなにあわてなくても、そのうち食べられるようになります。
豆腐が食べられるなら、タンパク質は十分とれています。お味噌汁を飲むだけでも、野菜のエキスがたっぷり溶け込んでいるので、栄養面での心配はありません。
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