ホンダ「N-BOX」新/旧比較に見る購入の注意点 旧型の在庫もある今こそベストタイミング?

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カスタムターボは、自然吸気エンジンのカスタムに比べて価格は20万200円高いが、右側スライドドアの電動機能、本革巻きステアリングホイール、パドルシフトなどが加わり、シート生地もプライムスムース&トリコットに上級化。アルミホイールも14インチから15インチに拡大されるなど、カスタムターボは装備も充実度が光る。

カスタムターボ用15インチアルミホイール(写真:本田技研工業)
カスタムターボ用15インチアルミホイール(写真:本田技研工業)

これらの装備を価格換算すると約10万円だから、ターボエンジンの正味価格は、およそ10万円。上級志向のカスタムモデルを選ぶなら、最大トルクが1.6倍にも増強され、パワフルに走るターボ車を推奨する。

ベストなN-BOXを選べるとき

なお、N-BOXは先代の在庫も多く、まだ新旧どちらも選べる。

フルモデルチェンジした新型車が受注を開始する場合、先代の販売はほとんど終了しているものだが、冒頭で述べたとおりN-BOXは国内のベストセラーカーで、ホンダが販売する新車の実に40%をN-BOXが占める。

仮にフルモデルチェンジのためにN-BOXの販売が停止すると、ホンダの国内販売台数は40%も減ってしまうことになる。そのため、先代N-BOXの在庫車を大量に用意して、販売を維持しているのだ。

在庫車のため選べる仕様は限られるが、買い得感の高い選択となるだろう(写真:本田技研工業)
在庫車のため選べる仕様は限られるが、買い得感の高い選択となるだろう(写真:本田技研工業)

販売店では以下のように説明した。

「少なくとも新型の納車が始まる10月頃までは、先代モデルを買えるだろう。新型の値引きはほとんどないが、在庫車なら10万円は確実だ。商談が大詰めになれば、金額をさらに増やしたり、カーナビなどをサービスしたりも可能になる」

N-BOXの新旧モデルを客観的に比べると、安全装備などの充実する新型を推奨する。しかし、先に述べた「先代型のメリット」に魅力を感じるユーザーは、新型と比べたうえで値引きの大きな先代型を選ぶ方法もある。このように、新旧モデルを比較して購入できる車種は少ない。

新型と旧型を比較しながらN-BOXの新車を購入できるのは、在庫車がたくさんある今だけ。そういう意味で、今はN-BOX購入のベストタイミングであるともいえる。ポイントは多いが、自分にとってベストなN-BOXを選び出してもらえれば幸いだ。

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渡辺 陽一郎 カーライフ・ジャーナリスト

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わたなべ よういちろう / Yoichiro Watanabe

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまにケガを負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人たちの視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

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