ホンダ「N-BOX」新/旧比較に見る購入の注意点 旧型の在庫もある今こそベストタイミング?

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カスタムの顔立ちは、「N-WGN カスタム」にも似ている。たしかに威圧感は抑えられたが、「質感は先代のほうが高かった」と受け取るユーザーもいるだろう。

ちなみに近年のホンダ車のフロントマスクは、「ステップワゴン」や「フィット」など、いずれも威圧感を抑えたシンプルなデザインとなっている。それが要因であるとは断言できないが、売れ行きは低調だ。新型N-BOXの変化を、皆さんはどのように感じるだろうか。

ポイント2:デジタルメーター採用のインパネ

先代N-BOXのインパネでは、メーターパネルを高い奥まった位置に設置し、ハンドルの上にメーターを望むデザインだった。前方から視線をあまり移動させずにメーターを確認できたが、小柄なドライバーからは「メーターが邪魔で前方が見にくかった」との意見があった。また、圧迫感も生じるとする指摘もあったという。

アナログメーターを上部に配置した先代N-BOXのインストルメントパネル(写真:本田技研工業)
アナログメーターを上部に配置した先代N-BOXのインストルメントパネル(写真:本田技研工業)

そこで新型は、メーターをステアリングホイールの奥側に設置する一般的な配置に変更して、インパネの上面をスッキリと平らに仕上げた。斜め前側を含めて、前方視界が向上している。小柄なドライバーでも前方を見やすく、圧迫感も生じにくい。

デジタルメーターをステアリングホイールの奥に設置した水平基調のデザインになった(写真:本田技研工業)
デジタルメーターをステアリングホイールの奥に設置した水平基調のデザインになった(写真:本田技研工業)

その代わり、インパネ周辺の質感は先代のほうが高かった印象も受ける。メーターは、アナログからフル液晶のデジタル式になった。ステアリングホイールは、3本スポークから2本スポークに。エアコンの吹き出し口周辺も、先代は緻密に造り込んでいた。

つまり、新型は全体的にコストを下げた印象を受けるのだ。ホンダの関係者からは「先代N-BOXは開発や製造のコストが高く、内外装が上質で販売も好調だったが、メーカーの受け取る利益が少ない」という話も聞いた。新型はその対策も行っているだろう。

ポイント3:標準車のターボとEXグレードを廃止

新型N-BOXのラインナップは先代と同様、標準とカスタムに大別される。ただし、先代にあった装備別のグレード展開はなくなり、1グレードを基本とする形となった。

シンプルと親しみやすさを表現したという標準車のエクステリア(写真:本田技研工業)
シンプルさと親しみやすさを表現したという標準車のエクステリア(写真:本田技研工業)

標準車では、自然吸気エンジンのみでターボエンジンは廃止。パッケージオプションとして、外観をドレスアップする「ファッションスタイル」と、車椅子の乗車が可能な福祉車両のスロープを用意する。

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