残念な人が会話でついやってしまう「NG行動」 どうしても相手の言葉を否定したいときは?
たとえば、何か目立った特徴や特技があるわけでもなく、会社員として真面目に働いてきた人が、突然、「YouTuberになりたいんだよねえ」と言ったとします。あなたはどのようなリアクションを返しますか?
「えー! やめときなよ」「そんな簡単なもんじゃないよ」「いい歳して、なにバカなこと言ってんの?」と答えるでしょうか? 「いいじゃん。やりたいと思ったことはどんどんやりなよ」と答えるでしょうか?
私なら、絶対に後者です。私は基本的に、ポジティブな発言に対しては、ポジティブなレスポンスをすることを心がけています。
誰かが「何か新しいことを始めたい」と言うときは、実現可能性が高かろうと低かろうと、やりたいこと、未来への希望があふれていて、ワクワクが止まらない状態です。だから人に話したくて仕方がないのです。そんなときに、現実的で冷静な意見など聞きたくありません。
本当に現実的で冷静な意見がほしいなら、「YouTuberになりたいんだけど、どんなコンテンツならバズると思う?」「どのくらいの再生回数いけば採算採れるか知ってる?」など、具体的にアドバイスを求めてくるはずです。
求められてもいないのに現実的で冷静なレスポンスをするのは、無神経な人か、天邪鬼な人か、他人が嬉しそうにしているのが許せない人か、自分は冷静で賢い人間だと確認したい人か、あるいは本気で相手の将来を心配している人か、いずれかだと私は思います。
本気で相手の将来を心配してあげることはとても素晴らしいのですが、人生なんて何が起こるかわかりませんし、人には意外な才能が眠っていたりするものです。
予知能力者でも全知全能の神でもないのに、「やめたほうがいい」などと言うのは、もしかしたらおこがましいことかもしれません。
どうしても相手の言葉を否定したいときは、せめて最初に「そうだね」「たしかにそれも一理あるよね」などの一言を入れるようにしましょう。それだけで、かなり印象は変わるはずです。
ポジティブな意見も慎重に
一方で、相手がネガティブな発言をしたときはどうでしょう。たとえば、相手が「うちのパートナー(彼氏や彼女)、わがままで最悪なんだよ」と言ったとします。あなたはどのようなリアクションを返しますか?
「いやいや、いい人じゃん」と答えるでしょうか? それとも「ほんと、そうだよね」「別れちゃいなよ」と答えるでしょうか?
私なら、どちらも言いません。相手が単に愚痴りたいだけなのか、別れに向けて気持ちを固めたいのか、実はのろけたいのか、真意がわからないし、相手の恋愛事情に責任を持つことはできないからです。