10両化は?武蔵野線「ちょっと気になる」疑問点 2023年で開業50年「謎の構造物」やダイヤの事情

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武蔵野線と京葉線、列車の間隔統一できる?

武蔵野線が直通する京葉線区間の各駅停車は、京葉線がおおむね15分おき、武蔵野線がおおむね20分おきに走っている。このため、市川塩浜・葛西臨海公園・潮見・越中島の各駅と東京駅とを行き来する場合は、列車間隔が5分のときもあれば15分近くも開くこともあり、運転間隔のばらつきが目立つ。これはなんとかしてほしいという方は多いのではないだろうか。

線路を共用する区間では15分サイクル(例えば京葉も武蔵野も毎時4本ずつ計8本)、あるいは20分サイクル(例えば京葉も武蔵野も毎時3本ずつ計6本)のどちらかのサイクルに揃えることはできないのだろうか。

これについてJR東日本は「武蔵野線は日中時間帯おおむね10分間隔で運転を行っており、1時間あたり6本運転しています。しかし、西船橋から先の京葉線への直通運転につきましては、東京方面と南船橋方面に交互運転を行っております。そのため、京葉線内を走る武蔵野線は20分間隔となっております。武蔵野線直通列車を15分間隔で運転するためには、武蔵野線内を1時間当たり8本運転することとなりますが、お客さまのご利用状況を鑑みますと供給過剰になるため、現段階で増発は検討しておりません」との回答であった。

ただ、武蔵野線全線を毎時8本にしなくても、西船橋始発の設定などで調整したり、逆に京葉線を20分サイクルに変えて本数を減らしたりするのもいいのではないか。実際、2022年春のダイヤ改正では、平日日中の山手線を京浜東北線快速と同じ5分間隔に揃えて田端駅と田町駅で必ず接続するようにし、減便しても利便性は格段に向上した。このような形で、多少本数の過不足を許容してでも首都圏ネットワーク全体での最適を考えていただきたいところだ。

他線への直通列車は拡大するか

「むさしの号」「しもうさ号」増発はありうる?

大宮駅の新幹線アクセスを目的に作られた、中央線から武蔵野線と貨物線を介して大宮駅へ至る直通列車「むさしの」号と、海浜幕張から武蔵野線と貨物線を介して大宮駅へ至る「しもうさ」号。

しもうさ号 205系
海浜幕張―大宮間を武蔵野線経由で直通する「しもうさ」号。205系時代の姿(写真:tarousite/PIXTA)

今後、新幹線の札幌延伸などで大宮折り返しの新幹線が増えることが想定されるが、それに伴いさらなる増発や、運転を日中にも拡大することはあるだろうか。また「むさしの・しもうさ」号以外に、臨時特急などで行っているような新たな直通ラインを走らせる可能性はないのだろうか。

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