中国新興EV「技術開発キーパーソン」が退社の深層 小鵬汽車の呉氏、「米中対立」が影響との見方も

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呉新宙氏は、中国の自動運転技術分野のキーパーソンとして広く認知されていた。写真は小鵬汽車のイベントでスピーチする呉氏(右から2番目の人物、同社ウェブサイトより)

中国の新興EV(電気自動車)メーカー、小鵬汽車(シャオペン)の副総裁(副社長に相当)で自動運転技術の開発を率いてきた呉新宙氏が、同社を退社することがわかった。8月2日、小鵬汽車の創業トップで董事長(会長に相当)の何小鵬氏が、SNSへの投稿を通じて明らかにした。

呉氏は小鵬汽車の社内だけでなく、中国の自動車業界で広く認知された自動運転技術分野のキーパーソンだ。呉氏のリーダーシップの下、小鵬汽車の自動運転技術は中国国内の最先端レベルに飛躍を遂げた。

「唐突な知らせ」に驚きの声

財新記者の取材に応じた小鵬汽車の関係者は、呉氏の退社は「唐突な知らせだった」と驚きを隠さない。というのも、呉氏は同社の研究開発センターにふだんどおりに出社しており、7月中旬には自動運転技術の開発責任者としてマスコミの取材にも応じていたからだ。

呉氏の退社が、小鵬汽車の今後にどんな影響をもたらすかは未知数だ。創業トップの何氏は、AI(人工知能)技術を軸にして自動運転技術の開発チームを再編成し、自らチームを主導する意向を示している。

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