来年も猛暑?今夏がこんなにも「暑くなった」根因 日本人科学者が語る世界各地で起こる熱波の背景
日本だけでなく世界各地を襲う熱波。国連のグテーレス事務総長は「地球沸騰の時代」と表現し、地球温暖化に対する危機感を強めた。
一方、気候変動に関して科学的知見を提供する国際組織の報告書で主執筆者を務めた東京大学の小坂優・准教授は、個々の異常気象の要因は第一には自然変動だと指摘する。ただ、温暖化の進行は、極端な高温の頻度や強度を増していると語る。
いったいなぜ今年の夏は暑いのか?
日中の耐えがたい日射の強さと息苦しい空気。街では日傘をさして歩く男性も多くなった。全国の平均気温は、7月としては100年余りで最も高くなった。東京都心では1年間に観測する猛暑日の日数が過去最多を更新している。
今年の夏の暑さは、ちょっと尋常ではない、と多くの人が感じているのではないだろうか。同時に、この暑さの原因は、地球温暖化が進行しているためなのか、あるいは一時的な自然変動によるものなのだろうか、という疑問も浮かぶ。
気象庁は今月28日に外部の専門家も入れた異常気象分析検討会を開催し、7月後半以降の北および東日本を中心とした顕著な高温の特徴とその原因などについて見解を公表する予定だ。
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