アメリカで加速的に進む「親世代のビール」離れ メキシコのビールがシェア1位になった背景

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一方、モデロを所有するコンステレーション・ブランズCEOのビル・ニューランズは6月の決算説明会で、モデロの首位獲得は「私たちの想定よりも早く」起こったと投資家に語った。コンステレーションのビール事業は、5月31日までの3カ月間で11%の販売増と7.5%の出荷増を記録した。

背景にビール市場の高級シフト

アルコール飲料に対する消費者の嗜好が過去10年で変化する中、メキシコのビール「コロナ」と「パシフィコ」も所有するコンステレーションは、アメリカのビール市場でおそらく最大の勝者となっている。

アメリカ人は以前ほどビールを飲まなくなっており、バドライトよりも高価な銘柄が好まれるようになっていると前出のワトソンは指摘する。ワトソンによると、クラフトビールやモデロのような輸入品、ハードセルツァーや缶入りカクテルがこうしたシフトの恩恵を受けており、その犠牲となっているのが国内ブランドだ。

市場調査会社バーンスタイン・オートノマスのアルコール飲料アナリスト、ナディーン・サルワットによると、若者は新しいものや変わったもの、前の世代よりも高価な商品を求める傾向がある。

この傾向は何世代にもわたって続いており、バドライトのような軽めのビールが1980〜1990年代にかけて人気になり始めた頃は、それらも競合商品より高価だった。

「自分の親が飲んでいるものは飲みたくないでしょう」とサルワット。

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