アメリカで加速的に進む「親世代のビール」離れ メキシコのビールがシェア1位になった背景

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人口構成の変化もモデロの成功に寄与している。国勢調査局によると、2021年のアメリカの人口に占めるヒスパニック系の割合は19%で、2000年の13%から増加した。

そうした中で、メキシコ製品は非ヒスパニック系消費者の間で「文化的魅力」を獲得したとサルワットは言う。ビールだけではない。蒸留酒評議会によると、テキーラとメスカルのアメリカにおける販売量は、2003年から2022年にかけて273%増加した。

メキシコはほかのどの国よりも圧倒的に多くのビールをアメリカに輸出している。2022年にメキシコがアメリカに輸出したビールの量は、アメリカが2番目に多くビールを輸入しているオランダの7倍だった。

約10年でメキシコビールの輸入量は2倍に

ビール協会のデータによると、2013年から2022年にかけてメキシコビールの輸入量は倍増した。その間、ほかの地域からの輸入は25%以上減少。メキシコがアメリカのビール輸入の全体的な伸びを担った。

業務用売り上げに関するニールセンIQの分析によると、メキシコビールの販売が過去1年間で最も伸びたのは、ヒスパニック系人口が傾向的に少ないカナダ国境に近い州であり、メキシコに近い州では伸びが鈍い。

だがモデロは、「テカテ」や「ドス・エクイス」など、アメリカで販売されているほかのメキシコビールよりも大きな成功を収めている。

「メキシコのビールブランドを持っているだけでは十分ではないという証拠だ」とサルワットは言う。

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