中国人民銀が25bp利下げ、昨年11月以降3回目 景気支援を強化 昨年11月以来3回目、景気下支えを強化
[北京 10日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は10日、貸し出しおよび預金の基準金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げると発表した。利下げは、昨年11月、今年2月に続き3回目。経済成長率が金融危機以降で最も低い伸びとなる中、さらなる景気てこ入れに踏み切った。
1年物貸出基準金利は5.1%に、1年物基準金利は2.25%にそれぞれ引き下げる。11日から適用する。
人民銀はウェブサイト上で公表した声明で、利下げは経済の健全な発展を支援することが目的と説明した。
第1・四半期の国内総生産(GDP)は7%増と2009年以来の低い伸びとなっており、エコノミストの間では追加緩和は時間の問題との見方が広がっていた。
声明は「現在、国内の経済改革ペースが加速し、外需は変動が比較的大きくなっている。中国経済は依然として比較的大きな下向き圧力に直面している」と指摘した。
銀行システムの流動性は全般的に適切で市場金利は低下しており、預金金利の上限撤廃に向けた環境が整いつつあるとの認識を示した。
人民銀は過去6か月間で5回にわたって利下げや預金準備率の引き下げを行った。だが不動産市場が低迷し製造業部門や投資の伸びが鈍化する中、市場では年内に追加緩和を行うとの見方が強まっている。
民生証券のエコノミスト、Li Qilin氏は「追加利下げの効果はさほど大きくない。人民銀行は既に65bpの利下げを行っているが、借り入れコストの低下は小幅にとどまっている」との見方を示した。
融資低迷や不良債権の増加、金利自由化に伴う利ざや縮小で、銀行の第1・四半期の収益の伸びは6年ぶり低水準となった。
借り入れコストの高止まりが予想されるなか、地方政府の財政出動による景気支援策を予想するエコノミストもいる。
一方、民生証券のLi氏は「今回が利下げの打ち止めではない。金利は最低でも2%まで引き下げられるだろう。そして、景気は向こう2四半期で徐々に安定する」と語った。
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