4兆円の生産誘発効果を生む韓流コンテンツの強さ 文化的影響力ランキングも世界7位に
BTSやイカゲームなど韓流コンテンツの影響力が強まる中、過去5年間の韓流コンテンツ輸出による経済効果が生産誘発額基準のみで37兆ウォン(約4兆円)に達したという分析結果が発表された。これによる付加価値は13兆2000億ウォン(約1兆4500億円)、16万人の雇用創出効果もあったと明らかになった。
日本の経団連に当たる韓国の全国経済人連合会(全経連)系の韓国経済研究院は2023年7月10日、「韓流拡散の経済効果推定報告書」を発表し、韓国の文化的影響力も急上昇したと付け加えた。
国家ブランド力も上昇
報告書によると2017年から2021年まで5年間、韓流の広がりで音楽や放送などの文化コンテンツの輸出拡大だけでなく、国家のブランド力も上昇し、化粧品や加工食品などの消費財輸出が大幅に伸びたと分析している。これらの韓流品目の年間平均輸出増加率は13.7%で、同じ期間の国内総輸出額の年間平均増加率5.4%と比べて約2.5倍に相当する。
部門別輸出増加率は文化コンテンツ15.7%(うち音楽11.9%、放送コンテンツ11.8%など)、化粧品16.6%、加工食品7.8%などとなっている。
とくにBTSやイカゲームなどの韓流コンテンツの影響力が増加し、アメリカのペンシルベニア大学ウォートン・スクールなどが作成した「グローバル文化的影響力」部門でも、韓国文化は2017年の世界80カ国中31位から2022年には85カ国中7位まで24位上昇した。
韓国経済研究院は、韓流の広まりが文化コンテンツの輸出に及ぼす影響を分析するための類型を設定した。これを基準に韓流の経済効果を推定した結果、2017~2021年の5年間、消費財や文化コンテンツの輸出を通じた国内の生産額はすべて37兆ウォンに達した。
このうち30兆5000億ウォン(約3兆3000億円)は消費財輸出の増進、6兆5000億ウォン(約7100億円)は文化コンテンツの輸出増進によるものだ。この期間、韓流が創出した付加価値額は13兆2000億ウォン(約1兆4500億円)で、消費財の輸出増加が9兆9000億ウォン(約1兆0900億円)、文化コンテンツの輸出増加が3兆3000億ウォン(約3600億円)だった。
韓流は雇用の創出にも大きく寄与した。この5年間の韓流輸出増で16万人が就職し、これは2022年の国内総就職者数の増加数(81万6000人)の19.6%に当たる。就職につながった16万人のうち、11万6000人は消費財の輸出増加によって、4万4000人は文化コンテンツの輸出増で生まれた。
韓国経済研究院のチュ・グァンホ経済政策室長は「文化コンテンツ産業向けの金融支援を拡大させるなど、積極的な韓流コンテンツへの投資拡大へと誘導し、韓国文化産業がグローバルな競争力を維持できるようにすべきだ」と話した。
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