実践の経営学を探究する井上達彦教授がディープテックを訪ね、ビジネスモデルをとことん問うてゆく。世界に羽ばたくイノベーションの卵に迫る。
井上:今林さんは「データの錬金術師」だと伺いました。
今林:一般的に、データは宝だと言われますが、必ずしも価値を生み出せているわけではありません。われわれは、データの機密性を保ちながらAIで解析することでその価値を顕在化します。いわばデータからの錬金術です。
秘密のデータから価値を生む
井上:一般に、なぜデータから価値を生み出すのが難しいのでしょうか。
今林:そこは重要なポイントで、最も大きな理由は、そのデータに価値があっても、秘匿性があるがゆえに外部とは共有されにくいからです。
井上:それを御社はどのように解消するのでしょうか。
今林:例えば、「特定の実験条件において、化合物と触媒によって新素材ができる」というデータは、ケミカル会社にとって貴重な知財となります。みなが欲しがるのですが、世に出回らないので正当な価値がつきません。
われわれは、このようなデータを共有することで価値を創造します。プラットフォームで共有し、AIで解析して価値に変えていきます。
それを可能にするのが秘密計算です。





        
        
        
      
        
      
        
        
        
      
        
      
        
        
        
        













無料会員登録はこちら
ログインはこちら