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「お金の起源は物々交換」信じる人が知らぬ大欠陥 もっともらしい説だが「歴史的事実はない」

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  • 中山 智香子 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授

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私たちが当たり前に用いている「おカネ」の、本当の起源とは?(写真:Graphs/PIXTA)
現代において「おカネ」は現金のみにとどまらず、クレジットカードや〇〇ペイ、暗号通貨などさまざまな形で存在しています。おカネの起源は「物々交換」から生まれたと広く言われていますが、「その説には重大な欠陥がある」と経済思想史を専門とする中山智香子・東京外国語大学大学院教授は指摘します。
※本稿は中山氏の著書『NHK出版 学びのきほん 大人のためのお金学』を一部抜粋・編集したものです。

おカネはいつ、どのように生まれたのか

そもそも、おカネというものは、いつどこで、どのように生まれたのでしょうか。多くの経済学者は、次のような説明をしています。

むかしむかし、いつの時代か、どこだかわからない場所で、AさんとBさんが欲しいものがあって、「物々交換」に来ました。Aさんは、服が欲しい。Bさんは、食器が欲しい。

このとき、お互いに相手の欲しいモノを持っていれば、物々交換が成立します。しかし、Bさんは服を持っていたのに、Aさんは食器を持っていませんでした。

そこでAさんは考えました。何か食器の代わりになるもの──仮に金属片としましょう──をBさんに渡そう、と。そして「この金属片はあとで欲しいモノと交換できますから、代わりに持っていってください」と言ったのです。

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