民泊で年2000万稼ぐ会社員は物件をこう選ぶ 築古駅遠でもOK、稼げる部屋の条件はコレだ

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むしろ、一番ハードルが高いのは「集客が見込めるエリアで、自分の手が届く範囲の家賃の物件を見つけること」ですから、それ以外は折り合いをつけることも大切です。

民泊の初期費用として、家賃が占める割合はかなり高いものがあります。

家賃をもとにして敷金・礼金・管理費なども加算されますから、ここをなるべく抑えられる物件を見つけることができれば、初期費用をぐーんと下げられます。

そういった意味からも、民泊ならではのワケあり物件を狙うのがオススメなのです。

どれぐらいの広さがいい?

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「どれぐらいの広さの部屋を借りればいいですか?」

こう聞かれたとき、私は25平方メートル以上、できれば30平方メートル超の部屋をオススメしています。

稼げる部屋は、ずばりベッドの数、つまり収容可能人数で決まります。MAX2~3人の部屋より、4〜5人泊まれる部屋のほうが当然稼げるわけです。

ただし、部屋を広くすればするほど立ち上げるまでの初期費用はかかりますし、当然賃料も上がります。そのあたりのバランスは本当に難しいところです。

私は現在、35平方メートル以下の物件は新たにやらないと決めています。小さくても35平方メートル以上で4~5人は泊まれるような部屋を作ります。

とはいえ、実はコロナ禍前には20平方メートル以下の小さな物件をやっていたこともありました。そこを決めた理由は、都内で駅近、観光スポットも目の前で、とにかく立地がよかったからです。

ですが、ダブルベッドを1台置いたら部屋がいっぱいになってしまい、予約が入ったのはおひとり様のビジネスマンと、ときどきカップル。結局、月に数万円しか利益が出ませんでした。

この物件を続けていても爆発的に稼げるイメージが湧かず、結局3カ月でたたんでしまったのです。初期費用も回収できず、トータルでマイナス50万円ぐらいになってしまったと思います。

小さい部屋の弱点は、ビジネスホテルとの差別化があまりできないことです。

泊まるだけならビジネスホテルのほうがきれいだし、使い勝手もいい。だから、ビジネスホテルと競合してしまうと、民泊は負けてしまいます。

また、支出を引いて、通常の月は10万円、繁忙期は30万円ほど稼ぎたいところです。

そうなると、冒頭で言ったように30平方メートル以上はあったほうが、部屋のアレンジもきくし、収益も出しやすいでしょう。

でも、これも絶対の正解ではありません。

1軒目なら身の丈に合った金額ではじめるのがいいと思いますし、20平方メートルぐらいの部屋で、ビジネスホテルにはない凝ったインテリアにして予約率を上げている方もいます。要は、小さい部屋なら、ビジネスホテルと競合しない工夫をすればいいのです。

参考までに、私の大小2つの物件の収支表を大公開します!

これも、月によって差はありますが、収益のイメージがつくのではないでしょうか?

1LDKの収支表
(画像:『民泊1年生の教科書――未経験、副業でもできる!』より)

副業民泊の利点は小さめのワンルームでも、1軒で年間100万〜150万円程度稼げるところです。

1軒やってコツがつかめれば3〜5軒ぐらいは1人で運営できますし、そこに少し大きめの部屋を加えれば、副業収入で年間1000万円超えも夢ではありません。

みなさんも、まずはおおよその収支表を作ってみるといいかもしれません。

ぽんこつ鳩子

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商社勤務のフルタイムOL。副業で都内に民泊14軒、シェアハウス4軒を経営。29歳のときに仕事に行き詰まり、休職して世界一周の旅に出る。そこで民泊ビジネスに出会い、帰国後民泊経営を決意。一軒家を借りて家主居住型の民泊をスタート。家賃と生活費を民泊の収益で賄う。その後物件を増やすが、2020年からのコロナ禍で経営は大打撃。「インバウンドの復活」を信じ、規模を縮小しながら民泊を続ける。現在はコロナ禍の影響からも立ち直り、再び物件を増やして収益も上げ続けている。「民泊新法」に則った民泊ビジネスを得意とし、2022年10月に民泊を立ち上げるコミュニティ「令和の民泊サロン」を主宰し、ノウハウを伝授している。

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