「古民家を自分でリノベした外国人」が語る醍醐味 ヨーロッパとはまるで違う日本でのリノベ体験
こうした場合は建築家が必要になり、その分コストも嵩みます。建築家は通常、建て替え費用の10%を受け取ります。日本の田舎にある、伝統的な非常に大きな家の場合、改築費用は簡単に5000万円に上り、施工期間も1、2年かかることもあるようです。
自分の家の壁が隣人の壁だった!
リフォームには驚きがつきものですが、木造住宅のリフォームは私と友人にとっても新たな挑戦でした。ヨーロッパではほとんどの家がコンクリートれんがでできていますが、日本では特に古い空き家は木造が多く、壁に薄いモルタルが塗られていることもあり、木造であることが一目でわからないようになっています。
現在、日本のドアや浴室やキッチンの多くは標準化されていますが、地元の人々の手によって建てられたものが多いので、ドアや床、壁の大きさもまちまちです。なので、古民家をリフォームする際、ドアのサイズが壁と同じなど個性的な作りもあって、これがリノベの際に大きな問題となることがあります。
枠に合わせてドアをカットしたり、壁を撤去して上から改築したり、水平でない床を張り替えたりする必要もあるかもしれません。隣人が家をリノベしたときにわかったのが、自分の家の壁がなんと隣人の壁でもあり、壁のリノベには細心の注意を払わねばならないということでした。
「動物」の問題もあります。木造住宅には抜け穴がたくさんあり、ネズミやイタチ、あるいはヘビといった“迷惑な客”が非常に多くいます。古民家におけるリノベの主な目的は動物対策ともいえます。
京都には特別に保護されているイタチがいるので、このイタチが家に住み着いたら、プロに捕獲してもらう必要があり、これは20万円ほどの出費になります。私の家にもイタチが2度ほど侵入したことがあり、穴を探して塞がなければいけませんでした。
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