京急線の「要衝」が激変?京急川崎駅の未来図 品川・羽田・横浜つなぐ「トライアングル」の中心

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近い将来、この街のエンタメ色をさらに強めるスポットが誕生しそうだ。ディー・エヌ・エーと京急が共同で、京急本線と東海道線に挟まれた敷地で再開発プロジェクトを予定する。発表資料によると「新アリーナおよび宿泊施設、飲食施設、公園機能などを備える商業施設を含む複合エンターテインメント施設の建設・開業を目指す」という。

アリーナの建設予定地
鉄道施設から見たアリーナの建設予定地(記者撮影)

アリーナはプロバスケットボール「B.LEAGUE」試合開催時に約1万人を収容できる規模になる。2025年に着工し、開業目標は2028年10月。建設予定地は自動車学校の「KANTOモータースクール川崎校」がある敷地で、同校は2024年3月末で閉校する。

24階建てビルの計画も

また、隣接するエリアには京急が指定開発行為者を務める再開発事業の計画がある。地上24階建て、高さ約119mの商業・オフィスビルを建設する。対象エリアにある「ヨドバシアウトレット京急川崎」は1971年にオープンしたボウリング場の「川崎京急ボウル」だった建物だ。京急川崎駅の井上一駅長は「社内のボウリング大会をやった思い出がある」と振り返る。

京急川崎駅の井上一駅長(記者撮影)
京急川崎駅の井上一駅長(記者撮影)

井上駅長は横須賀市の出身。運転士や三浦海岸駅の駅長などを経験し、2021年9月から京急川崎駅長を務める。「昔は工場地帯とギャンブルのイメージだったが、最近は家族連れやカップルが多い街になってきた。栄えている街なので駅の業務はいろいろ大変なこともあるが、京急全線で4番目に乗降の多い駅の駅長を任されるのは誇りに思う」と話す。

東海道の川崎宿は2023年が「起立400年」の記念の年。五十三次で2番目に位置するが、実はもっとも新しい。1601年に江戸幕府が定めた駅制で、両隣の品川、神奈川両宿の間に距離があったため、宿場を追加したという。現代ではどちらも大ターミナルに成長した品川と横浜を結ぶ川崎。駅周辺の再開発を機に神奈川の玄関口としての存在感が増しそうだ。

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橋村 季真 東洋経済 記者

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はしむら きしん / Kishin Hashimura

三重県生まれ。大阪大学文学部卒。経済紙のデジタル部門の記者として、霞が関や永田町から政治・経済ニュースを速報。2018年8月から現職。現地取材にこだわり、全国の交通事業者の取り組みを紹介することに力を入れている。

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