iPhone同士で簡単に写真や動画などのデータを送受信できる「AirDrop」は、「エアドロ」という愛称で広く普及している。エアドロはアップル製品としか互換性がなく、Androidユーザーは指をくわえて見ているしかない状態だ。6月に開催されたWWDCでは、次期OSのiOS 17でAirDropが強化されることも発表されており、アップル自身もそれを強みと認識しているようだ。一方で、Androidにもエアドロライクな機能は存在する。「ニアバイシェア」が、それだ。
ニアバイシェアは、Android版のエアドロといった機能で、Android同士で写真や動画といったデータを交換する際に利用できる。利用方法も簡単で、共有メニューから「ニアバイシェア」を選び、データを送りたい相手をタップするだけだ。iPhoneのAirDropと同様、プラットフォームをまたがったデータ共有はできないが、最近では、Windowsとニアバイシェアができるベータ版のアプリも公開されている。こうした機能を使えば、Androidでのデータ交換がもっと簡単になるはずだ。
複数のメーカーが参画し、端末を開発しているAndroidだが、ニアバイシェアはOS共通の機能。異なるメーカーの端末同士でも、データを交換できる。また、メーカーによっては独自にエアドロライクな機能を、より高性能な形で実装していることもある。そこで今回は、Androidのニアバイシェアに焦点を当て、その使い方や裏技を紹介していきたい。
PDFやアプリまで交換できる
iPhoneのAirDropと比べるといまいち普及していない印象もあるが、AndroidにもAndroid 6.0以降の端末に、ニアバイシェアというファイル共有機能が搭載されている。Bluetoothで近くの端末とつながって、実際のデータを送受信するにはWi-Fiも活用する。サイズの小さなデータをやり取りするときにはモバイルネットワークを使うケースもあるが、基本的には端末同士が直接ファイルをやり取りする。データ容量を消費せず、手軽に利用できる手段と言えるだろう。
使い方も簡単で、アプリを選ばない。例えば、Googleフォトの場合、写真や動画を開いた状態で「共有」メニューをタップする。共有メニューの中に、「ニアバイシェア」という項目があるので、これを選択。すると、画面上にニアバイシェアでデータを受け取る相手が表示される。データを送りたい相手を選び、相手側が受け入れれば、すぐに写真や動画が送信される。メールやGoogleフォトの共有機能も利用できるが、ニアバイシェアなら直接送れるため、その場ですぐにデータを送れる。
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