「チョコパイ現象」にみる羽生結弦とロッテの縁 広告契約を終えた今でも続く「理想の関係」
「仙台の方からの差し入れで頂いたこのお菓子めちゃくちゃ美味しいねんけど!!!」。フィギュアスケーターの織田信成さん(36)は5月26日、「シーラカンスモナカ」というお菓子の写真とともに、そのような一文をツイッターに投稿した。
この日は「ファンタジー・オン・アイス」というアイスショーの千葉・幕張公演の初日。ショーに出演する織田さんのいう「仙台の方」とは、スケートファンならすぐにピンときた。羽生結弦さん(28)のことだ。
前日にも、同じショーに出演するアーティストが、インスタグラムのストーリー機能でこのモナカを紹介。それらの投稿によって、羽生さんのファンを中心に、多くの人が「シーラカンスモナカ」を購入した。
翌週6月2〜4日に行われた仙台公演の際には、このモナカを販売する「メゾン・シーラカンス」の仙台市内の店舗や、仙台駅の駅ビルに出店した期間限定ショップが賑わった。オンラインショップでも、品薄の状態が続いている(6月下旬)。
「羽生効果」ともいえそうな例は枚挙にいとまがない。羽生さんが愛用したり言及したりするアクセサリーや衣類、キャラクターグッズなどをファンが購入する動きは何年も前から続いている。
中でも、お菓子類への反応は顕著だ。5月上旬には羽生さんがテレビ番組で食べたプリンが非常によく売れた。そして3月末に話題となったのが、ロッテの「チョコパイ」だった。
会見での一言がきっかけに
「ちょっとおいしいものとか、まあ、チョコパイとか。甘い物を久しぶりに食べたので……」
きっかけは、「スターズ・オン・アイス ジャパンツアー2023」大阪公演初日(3月30日)終演後の会見。2月、3月の大きなショーを経て現在のコンディションはどうか、との質問に答える中での一言だった。
何気ない発言にも思えるが、羽生さん自身の言葉であるだけにファンからの反響は大きかった。報道から間もなくSNSには、感想や引用の形で「チョコパイ」という言葉があふれた。短時間のうちに大量のつぶやきが投稿され、ツイッターでは「チョコパイ」がトレンドワードに。
「チョコパイ」は約2日間で1万件以上ツイートされ、話題が話題を呼ぶようにトレンドに入り続けていた。
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