年収1500万で「住宅ローン審査に落ちた」納得の訳 高年収の商社マンならではの問題点とは?

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フラット35は、頭金を融資金額の1割入れるという要件がありますが、フリーランスや自営業の方々にも優しくて審査も比較的、利用者の目線に立ってくれます。この1割の頭金も、フラット35を斡旋している業者などが無担保で融資する商品を扱っていて、借りられるようになっています。

フラット35をザックリご紹介しますと、以下の通りです。

・申込年齢:申込時の年齢が満70歳未満の方
・借入期間:15年以上35年以内
・借入額:100万円以上8000万円以下
・借入金利:全期間固定金利(資金受取時に決定)
・対象となる住宅の面積:一戸建てなどは70㎡以上、マンションなどは30㎡以上
・保証料・繰上返済手数料:不要
・団体信用生命保険:新機構団信・新3大疾病付機構団信あり
・火災保険:必須加入

住宅ローンの選択肢としては、固定金利なら、まず「フラット35」を検討してみる方が多いようです。変動金利の魅力が捨てがたい場合は、この限りではありませんが。

「個信」が理由で住宅ローンに通らないなら、待ってみる

「個信」とは、個人信用情報の略で、その人の過去の金融履歴が載っているデータベースです。金融機関はローンやクレジットカードの申し込みがあった際はこのデータを照会し、過去の金融事故がないかを確認します。

金融事故とは、61日以上の遅延や自己破産、債務整理、強制解約のこと。金融事故があると、住宅ローンはその時点でダメだと認識してください。

ただ、この金融事故記録、一生そのままかというと、待てば消えるようです。支払いが遅れた分をしっかり完済して、およそ7年待てば事故記録が問題にならないレベルに回復することが多い様子。心配な方は、個人信用情報の取り扱い先で確認しましょう。

以前のことですが、一度の遅延に7年とはあまりにも厳しい気がしまして、銀行の担当者とお話しした際にうかがってみたところ、「逆に世良さん、1回でも借金の返済を、『絶対この日までに返します』って言って返さない人に、35年かけて何千万円返すという契約ができます?」て言われて、僕はもう何も言えませんでした。

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