「上司に悪い報告する人」の気持ちが楽になる方法 先延ばしにするほど、どんどん悪循環に陥る

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部下の言い訳を聞かないというと、冷たい上司と思われるかもしれません。しかし、それは間違いです。部下に言い訳をさせても、プラスはありません。

言い訳をさせるのは、上司の落ち度です。部下は、悪い問題を伝えられないから、話題をそらすのです。話題をそらすほど、部下の心の中に悪い問題が重くのしかかります。問題解決ができない自分を責めて傷つき、やがて自信をなくします。部下は、もがきながら、やっとの思いで上司に言い訳を話しているのです。

私が勤めていたGEでは「悪いニュースは最初に報告する」ということを叩き込まれました。悪いニュースを、タイムリーに共有し、対策を相談する。これが、上司と部下のあるべき関係です。

とは言え、部下も悪いニュースを伝えるのは気が重いものです。

そんなとき、上司はどうすればいいのでしょう?ズバリ、「悪いニュースの共有を、毎日の習慣にする」のです。

メンバーへの3つの質問

オススメは、「デイリースクラム」という手法です。チームで毎朝15分ミーティングを行い、メンバーに3つの質問をします。

「あなたは、昨日何をしましたか?」

「あなたは、今日何をしますか?」

「何か、あなたの進捗をさまたげているものがありますか?」

昨日何をしたか、今日何をするかの質問で、部下の仕事を理解できます。進捗をさまたげているということは、問題や悪いニュースがあるということです。こうすれば、悪いニュースの報告も、毎日の習慣になります。

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デイリースクラムは、報告で終わらせてはいけません。解決に向かわせます。「いつ、いくら、何%」で、未来へのアクションを話させるのです。

「プロジェクトが2週間遅れています」と、報告を受けたら、解決のためのアクションを、続けて話してもらいます。

「システム会社に5分後(いつ)電話し、日程を確認します。5万円(いくら)の追加費用で、3日後(いつ)には、90%(何%)まで回復可能です」

すると部下は、具体的な解決策を、進んで提案できるようになるのです。ここで必要なのは悪いニュースを伝えてもよいというあなたへの信頼感です。

部下がいつでも安心して、あなたに悪いニュースと解決策を話せる環境をつくる。そうすると、部下が成長できるのです。

定居 美徳 Sophia Bliss最高執行責任者COO・北海道東川町CFO

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さだい よしのり / Yoshinori Sadai

北海道大学卒業後、総合商社に入社。香港駐在から帰国後アクセンチュアに転職し、20代で日本の財務統括に就く。その後GEグループでアナリスト、経理部長、アジア太平洋地区事業部CFO(最高財務責任者)を12年にわたり歴任。 2015年に初めて訪れた北海道東川町に一目ぼれし、町のCFOとして商店街活性化・国際化・起業支援を推進。現在は東川町のまちづくりと執筆を進める一方、財務戦略コンサル、大学スタートアップ育成、Web3事業推進、ユネスコデザイン都市アドバイザー、NPO理事、ホテル経営等15の仕事を同時に行う。

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