驚愕の感染力「はしか」40歳働き盛りが1番危ない 無料でワクチン打てる人、自費でも打つべき人

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アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によれば、はしかの場合、1回接種で93〜98%の人が免疫を獲得できる。一見、十分にも見えるが、平均で約95%と考えると、20人に1人は免疫がつかない。打った人だけ集めてその数字だから、1回接種世代の全体で見たら、免疫を持っていない人はもっと多い。打っていない人もいるし、打った当時に得た免疫が加齢ですでに減弱している人も少なくない。

実際、2007年には首都圏で当時の大学生(1回接種世代)を中心に、はしかが大流行してしまった。結果、海外にも飛び火し、日本は「はしか輸出国」として世界から非難される事態となった。

厚生労働省はあわてて定期接種を見直し、2000年生まれ以降は2回接種とし、1990年代生まれの人たち(当時中高生)には2008年から5年間の追加接種措置を設けた。2回接種すると、99%の人が免疫を獲得できるとされる。

ところがこの時、現在34〜49歳の人たちは追加接種対象とはならなかった。新幹線報道の3人も、ちょうどこの世代だ。日本の対はしか防衛上、もっとも手薄な部分なのは間違いない。

マスクは無意味、「12〜18人」桁外れの感染力

免疫保有者が9割超えでもまだ足りないのは、ひとえにはしかウイルス(麻疹ウイルス)の感染力が地上最強レベルだからだ。

はしかは「空気感染」で、1人の感染者から12〜18人に感染が広がる。インフルエンザで2〜3人、新型コロナ初期のダイヤモンド・プリンセス号の事例でも2.28人と計算されているから、麻疹ウイルスの感染力の高さはいわば規格外だ。

飛沫感染と違って、マスクは何の役にも立たない。はしか患者と同じ空間にいた人が20分たたずにうつってしまった事例もある。患者の呼気から空気中に放出され、感染力を保って2時間漂う、またドアノブでも数時間生き残るとされている。

私自身、新型コロナの流行ピーク時は感染予防のため車通勤としていたのを、だいぶ前に電車通勤に戻し、最近は混雑を体感している。「もしこの通勤電車内に1人でもはしか患者がいたら」……新幹線どころの騒ぎでは済まないだろう。

感染すると症状が出ずに済む人はごく少なく、9割以上が10〜12日たってから発症する。しかも発症の1日前(発疹の3~5日前)から、周囲の人にうつり始めるのでやっかいだ。

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