人工透析患者の最後の砦として役割発揮、一方で病棟が被害受け建て替えが必要に-東日本大震災、その時、医療機関は《2》仙台社会保険病院


佐藤壽伸・同病院腎疾患臨床研究センター長佐藤 当院は、宮城県内約5000人および周辺他県約2000人の透析患者さんを始めとした全ての腎臓病患者さんにとっての「最終拠点病院」の役目を担っています。どんな状況下でも、やれることをすべてやるのが当院の方針であり、われわれがギブアップするということは当地の腎臓病医療が崩壊することを意味します。

このため12日朝、院長の号令の下、全員がその方向を向き、「われわれができなければ後がない」と腹をくくりました。

--患者受け入れができた理由は。

佐藤 第2病棟こそ、駆体に重大な損傷が発生したものの、そのほかの病棟は健在でした。また、自家発電は、照明だけでなく、人工透析も継続できる能力を持っていますし、透析に必要な水も確保できました。



■3月13日明け方


 一般の民間病院では、我々が持っているほどの大容量の発電設備を設置することは困難です。給食についても、プロパンガスで熱源を確保しているため、都市ガス供給途絶の影響はありませんでした。震災当日の夜こそ、災害用の備蓄食料品を用いましたが、翌日以降は温かい食事を提供することができました。

--難しい局面を抜け出しましたが、今後の課題は。

田熊 一番の問題は社会保険病院としての存続です。10年前から、移転新築の必要性が指摘されていました。しかし当時、政府管掌健康保険の赤字および経営形態見直しが求められる中で、設備投資計画はご破算になりました。

早く第2病棟の建て替えをしたいと要望を出してきましたが、設立母体である全国社会保険協会連合会(全社連)には設備投資の権限はなく、社会保険庁廃止とともに年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)に移管されました。

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