ジム・ロジャーズ「コロナ禍後何に投資すべきか」 「日本終了」でも豊かになる方法を教えよう

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コロナ禍も落ち着いてきた。今、ロジャーズ氏は何に注目しているのか(写真:Luxpho〈Takao Hara〉)

シンガポール在住、ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。

前回の「日本は高インフレで没落する」に引き続き、世界3大投資家のうちの1人といわれるジム・ロジャーズ氏の新刊『捨てられる日本 世界3大投資家が見通す戦慄の未来』 (SB新書)とその後の追加取材から、「厳しい環境の中でも個人が成功する秘訣」をお伝えしたいと思います。

日本は少子高齢化でいよいよ国力が地に落ちていく

「日本好き」として知られるロジャーズ氏は、その分、歯に衣着せぬ厳しい指摘をすることでも有名です。ロジャーズ氏は「少子化と高齢化が同時に進む日本では、今後ますます社会保障の問題が深刻になる」と断言します。

「高齢者の人口が増えると、本来はその生活を賄うために多くの労働者が必要になる。だが日本は少子化で労働人口が減少しており、現役世代の負担は増すいっぽうだ。日本だけでなく、大半の先進国は同じ課題を抱えているが、日本の労働人口の減少のスピードは著しい。先進国のなかで最初に深刻な年金問題に直面するのはおそらく日本だろう」

日本の65歳以上の高齢者人口と15~64歳(現役世代)人口の比率を見ると、1950年には「1人の高齢者に対して12.1人の現役世代」という比率になっていました。しかし、2015年にはそれが「1人対2.3人」となり、2065年には「1人対1.3人」というきわめて深刻な数字になることが予測されています(総務省「人口推計」より)。

今後、働き手がますます減っていくことで、経済成長へのマイナスの影響が懸念されます。また上記のように、高齢者を支える現役世代と支えられる高齢者のバランスが崩れていくことで、現役世代の1人あたりの負担は増すばかりです。

こうした現役世代の負担増を和らげるには、現時点では高齢者の社会保障給付を大幅にカットするくらいしか方法はありません。しかし、それでは、年金受給者が現在と同水準の年金をもらうことや一定の負担率にとどまっている医療保険などの恩恵を受けることが難しくなります。

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