「カマロ」生産終了を惜しむべきではない理由 歴史が示す「カマロ不屈の精神」は生き続ける
そんなカマロは、わずか3年後の1970年に第2世代が登場。グリルが小さくなり、フロントの中央部に寄った個性的な顔つきとなった。
ヒットの素質は十分にあったが、この2代目モデルは1970年代に発生したオイルショック、そして厳しくなる排ガス規制という逆風に晒されたモデルでもある。それでも4.0~6.0リッタークラスのV8エンジンと4.0リッタークラスのV6エンジンを搭載しながら、1981年まで生産される長寿モデルに。日本にも導入されて、アメ車人気を支えた。
そして1982年に、第3世代モデルが登場。電子制御などが導入され、排ガス規制とパワーの両立が可能となり、性能もアップした。
5.0リッタークラスのV8エンジンと3.0リッタークラスのV6エンジンを基本としながら、1992年までやはり10年のモデルライフを送る。第2世代で途絶えていたコンバーチブルが復活したのも、第3世代でのトピックだ。
第4世代の登場は、1993年。先代から途切れることなく、新型が投入されている。
最初からクーペとコンバーチブルが用意され、エンジンもV8とV6を基本とするなどカマロの伝統が踏襲された。1998年のマイナーチェンジで顔つきが大きく変わったのも、この世代の特徴。2002年までの9年にわたり生産された。
雌伏の時を経てノスタルジーと最新を融合
2002年に第4世代の生産が終了すると、カマロは雌伏の時を迎える。その再始動は、2006年のコンセプトカー発表まで待たねばならず、正式な発売はそのさらに3年後となる2009年となった。
第5世代の特徴は、初代のイメージを踏襲したこと。ヘッドライトを内包する横長のグリルに、ボディの中央をくびれさせたコークボトルシェイプを採用。ノスタルジーと最新テクノロジーを、見事に融合させていたのだ。また、この世代のカマロは、映画『トランスフォーマー』に登場したことでも話題となった。そして、2015年に第6世代が登場。
このモデルは「理由なき進化はない」をコンセプトに最新技術を数多く採用。ボディを小さくしつつ、大胆なアルミ&コンポジット素材の使用による軽量化や、磁気を利用する「マグネティックライドコントロール」サスペンション、新開発された燃費の良い4気筒エンジンなどの採用により、走行性能が大幅にアップする。
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