2014年を皮切りに、メルセデス・ベンツは日本市場においてSUVラインナップを大幅に強化している。そもそも2000年以降、国と地域ごとに特化したSUVを導入していたが、日本市場での急激かつ安定的なSUVの販売量に対して早急に対応したのだ。
7年ぶり、GLCが初のフルモデルチェンジを実施
今回試乗した「GLC」は2代目。初代が日本市場に導入されたのは2016年2月(本国導入は2015年)だから、日本においては7年ぶりのフルモデルチェンジだ。メルセデス・ベンツの常でいえばモデル末期には新型、つまりこの2代目が採用するパワートレーンを搭載することになるのだが、今回は事情が異なる。
2代目GLCのトップバッターには、新たに直列4気筒2.0Lディーゼルターボエンジン+マイルドハイブリッドシステム「ISG(Integrated Starter Generator:インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」のパワートレーンが搭載された。駆動方式は「4MATIC」(4WD)で、トルクコンバーター方式の9速ATと組み合わせだ。内燃機関こそ残したが、しっかりと電動化されたエンジン型式は、初代の「OM654」型から“Modify/モディファイ”の頭文字をとって「OM654M」型を名乗る。初代の改良版、正常進化モデルといった立ち位置と言えるだろう。
このモディファイされたOM654M型は、OM654型からエンジンストロークを伸ばして排気量を42ccに増やし、同時にピエゾインジェクターの噴射圧を8%上げた2700barに設定。これにより最高出力は194PSから197PSに、最大トルクは400N・mから440N・mと、エンジン単体での出力&トルクをわずかに向上させたわけだ。ここにISGを用いたマイルドハイブリッドシステムを組み込んでいる。
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